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格闘技PRESSBACK NUMBER
「私たちはさ、消費されることにものすごく敏感だよね」ジェーン・スーと青木真也はなぜ“ロイホの3時間”を大事にするのか?
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byYuki Suenaga
posted2022/03/25 17:00
お互いに“ソウルメイト”と認め合うジェーン・スー(48)と青木真也(38)の特別対談
青木 だってアニキも……。
スー アニキじゃない(笑)。最近なんか私の性別が変わってるんですよ。
青木 いや、スーのアニキにしてもさ、やっぱり僕が「この人には乗れるな」と思うのは、ラジオなんです。ラジオって消費されるスピードが本当に遅い。というか、消費されないじゃん!
スー 消費されないね。70歳、80歳までできるから。メジャーっていうのはテレビのことだからね。
青木 それでいい客を持っていてさ。いまや『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』経済圏みたいなものまであるわけですよ。
スー ポッドキャストもね、本当にお陰さまで。
青木 1万人、2万人のお金を払う客を持っている。それって僕がYouTubeをやらないことにも共通していて。
――いまや、有名な格闘家はみなさんやっていますよね。
青木 要するに再生回数とか、PV数とか……。
スー クリック数とかね。
青木 結局それに踊らされて、一生懸命こたつ記事ができていくことと同じなんですよ。やっぱりそれをやると消費されちゃうから。
スー 私たちはさ、消費されることに対してものすごく敏感だよね。
青木 そりゃそうだよ。だって他人にハンドルを握られちゃうんですよ? そしたら終わりじゃないですか。自分じゃない自分を作られちゃうので。スーちゃんがずっと自分のハンドルだけは手放さないでやってきたのは、やっぱりさすがですよ。
スー だから「ものすごく好きなんです」とか言われると、私たちはものすごく警戒する(笑)。
――いわゆる「信者」みたいなものが怖いという。
青木 怖いよ。主導権まで奪われそうでさ。
スー そこはかとない恐怖があるよね。
「普通に暮らせなくなったら終わりですよ」
――何年か前までは、テレビでスーさんを拝見することもありましたが……。