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格闘技PRESSBACK NUMBER
「母親には大反対されました」 現役看護師の元空手世界王者・長野じゅりあ26歳はなぜプロレスラーに?《特別フォトインタビュー》
text by
原田イチボIchibo Harada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/03/18 17:00
現役看護師として勤務しながら、東京女子プロレス両国国技館大会でデビューする長野じゅりあ
総合格闘技出場には「もしや…なんてね(笑)」
――総合格闘技の選手とよくコラボしていますが、これまで総合からのスカウトはなかったんでしょうか?
長野 私がリングデビューするとなって一番多かったコメントは「総合出ないの?」でした(笑)。
――ただ総合にはプロレスラーも多数出場していますし、長野さんだっていずれは……!?
長野 もしや……なんてね(笑)。
――これまでコラボした中で、とくに印象に残っている選手はいますか?
長野 ……う~ん、選べない! だって皆さんすごいですから。坂口拓さんのウェイブ(坂口が使う戦闘術)はもしかしたら映像だと「本当?」と思うかもしれませんが、実際に受けてみると全然見えないんですよ。ぱんちゃん璃奈さんから教わったローキックは、伝統派空手にはない技ですし、山崎秀晃さんのバックブローは自分の試合でも使えそう。いろいろな格闘家の方から一流の技を吸収してきたので、それをリングの上で出していきたいです。
プロレスを始めて「歩き方がオードリーの春日さんみたいに」
――昨年の秋くらいから東京女子の合同練習にも合流したそうですね。関節技には苦労しているのでは?
長野 いったん床に転がされると、されるがままの赤ちゃんです(笑)。「そこから反撃すればいいのに」と言われても、どうしていいかわからなくなっちゃう。どう切り返していくべきか練習中ですが、やっぱり必殺技は得意の立ち技でいきたいですね。
――プロレスを始めたことで、肉体的な変化はありましたか?
長野 私、腰がめっちゃ悪いんですよ。アクションの撮影をやると腰を痛めて、ほふく前進でトイレに行かなきゃいけないレベルで……。でも体幹から鍛え直したおかげで、プロレスを始めてから一度もほふく前進をしないで済んでいます。
――それだけ腰に爆弾を抱えていて、よくプロレスデビューを决めましたね……!
長野 そこが唯一のネックで、高木さんにも「腰が悪いんですが大丈夫ですか?」とは相談していました。でも逆に腰がよくなるとは思っていなかったので、感動しています! あとは腹筋にタテ線が入ったのもうれしかったです。ただ、プロレスを始めてから歩き方がなんか強そうになっちゃったんですよ。オードリーの春日さんみたいな感じというか。そこは直したいです(笑)。