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「母親には大反対されました」 現役看護師の元空手世界王者・長野じゅりあ26歳はなぜプロレスラーに?《特別フォトインタビュー》
posted2022/03/18 17:00
text by
原田イチボIchibo Harada
photograph by
Kiichi Matsumoto
長野はTikTokなどへの動画投稿でも人気を集め、ぱんちゃん璃奈や山崎秀晃といった錚々たる面子とコラボ企画を行い、技を伝授されてきた。伝統派空手をルーツとする彼女は、なぜプロレスラーという道を選び、どのような思いでデビュー戦に挑むのか?(全2回の1回目/後編へ続く)。
◆◆◆
――長野さんは、特技の空手を生かしてアクション女優としても活動し、美人格闘家としてTikTokでもバズっています。空手家としては形の部の世界大会で優勝した経験もあり、清水希容選手ともライバルだったと聞きました。
長野 ライバルなんておこがましいですが、清水選手とは同じ流派で、先生も同じなんです。中2の全国大会で彼女とあたりました。結果としては負けてしまったのですが、審判5人のうち1人は私に旗を上げてくれていて当時からめちゃくちゃ強かった清水選手から旗を一本とれただけでも嬉しかったのを覚えています。その頃を知っているからこそ、東京五輪で銀メダルを獲った時は余計感動しました。
「母親には大反対されたけど…」
――あの清水選手と直接対決したことがあるとは! ますますデビュー戦への期待が高まりました。プロレスデビューを决めたとき、ファンや周囲の方々の反応はどんなものでしたか?
長野 「応援します」が5割、「えっ、大丈夫!?」という心配の声が5割ですかね。熱心なファンの方はほとんど応援してくれていますが……。あとは母親も大反対していました。
――長野さんは母親に道場に連れていかれて、5歳で空手を始めたんですよね。そんなお母様でもやっぱりプロレスは心配なのでしょうか?
長野 母親はプロレスを観戦していたし、プロレスラーに憧れていたらしいんですよ。だからプロレス好きではあるんですが、やっぱり娘が首から落とされたりするようなのは心配みたいです。週に一度くらいのペースで「首、大丈夫?」ってLINEが来ます(笑)。
――昨年秋に株式会社CyberFightの代表取締役社長でもあるプロレスラー・高木三四郎さんからスカウトされたそうですが、高木さんからスカウトされたとき、悩みませんでしたか?
長野 「やります!」と即答でした。もともと格闘技が好きでよく観戦していたぶん、「私もリングで戦ってみたい」という気持ちが常にあったんですよね。あとは動画の企画で格闘家の方にいろいろ技を教えていただいても、特に披露する機会がなくてもったいなく感じていたところだったので、「じゃあ、あの技使えるじゃん!」とうれしく感じました。