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「金メダル獲れなくてすみません」五輪銀メダリストが語る日本人アスリートが謝罪する理由「恩返しがしたかったんだろうなって」

posted2022/02/18 17:00

 
「金メダル獲れなくてすみません」五輪銀メダリストが語る日本人アスリートが謝罪する理由「恩返しがしたかったんだろうなって」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki/JMPA

女子モーグルで5位入賞を果たした川村あんり(17歳)。競技後は「メダル取れなくて申し訳ない」とコメントを残した

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樫本ゆき

樫本ゆきYuki Kashimoto

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Naoya Sanuki/JMPA

東京五輪、自転車・女子オムニアム(全4種目を行う自転車トラックレース複合競技)の銀メダリストで、筑波大学大学院ではレース戦術を研究する梶原悠未(24=筑波大大学院)。現在は博士号取得に向けて勉強中で、春からは拠点をスイスに移し2024年パリ五輪を目指すという。インタビュー前編では、五輪アスリートがぶつかる壁や、日本人選手特有と言われる競技後の「謝罪」について聞いた。(全2回の前編/後編へ)

「北京五輪を見ながら毎日号泣しています(笑)」

――今年は夏と冬、同年度で2つの五輪が行われていますが冬の北京五輪は見ていますか?

梶原 はい、毎日見ています。選手たちのインタビューを見るたびにこれまでの背景が伝わってきて、毎日号泣しています(笑)。特に日本人メダル1号だった堀島行真選手(スキー男子モーグル)の銅メダルは、同じ97年生まれの友達ということもあって本当にうれしかったです。

――堀島選手とは今までどんな交流がありましたか?

梶原 東京五輪前の20年秋に、合宿をしていた伊豆までわざわざ応援に来てくれました。堀島選手が18年平昌五輪を経験しているので、自身の反省や助言を自分の失敗談も交えて話してくれて、そのアドバイスがすごく参考になりました。

――どんなアドバイスだったのですか?

梶原 平昌のときは街全体がオリンピックマークにあふれていて、どこへ行ってもオリンピックを意識できたと。だから、伊豆で練習していても、道路や壁にオリンピックマークがあるとイメージして「今日がオリンピックの本番なんだ」というつもりで練習することが本領発揮につながると話してくれました。

――金メダルに挑戦する思いは筆舌に尽くしがたいものだと思います。本番に臨むメンタルヘルスについて、梶原さん自身が振り返って思うことはどんなことですか?

【次ページ】 「ごめんなさい」が原動力に

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