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入社希望は500件!? 斎藤佑樹が明かす “代表取締役” 1年目の心境と、日本ハム新ユニフォームの感想「レプリカ買おうかな」
posted2022/02/18 11:03
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Taichi Chiba
――例年だと、今はキャンプの真っ最中ですね。違和感はないですか?
斎藤 何でしょう……選手だったという感覚と何か新しい世界に踏み出した実感、それが混ざっている気持ちというか、自分でもよくわからない心境です(笑)。「辞めたら野球が恋しくなるよ」と言われていたのですが、今はすごく充実しているので、まだ野球を実戦でやりたいとまでは思っていないですね。
――引退してから、少し表情が穏やかになった印象を受けます。
斎藤 本当ですか? 今までは結果を出さないといけないと思っていましたし、休んでいてもどこかで「勝負しないといけない」という気持ちが強かった。もしかしたら、そういった気持ちの変化が表情に表れているのかもしれません。
「富士山に登ろうかと計画しています」
――引退したアスリートの方々とよく話すのは「スポーツで得た感動体験が大きすぎて、それに代わるような刺激がなかなか見つからない」ということ。現役時代は当たり前にあった目標やターゲットをどこに置くか、そこに葛藤する人が多いようです。
斎藤 その気持ちは理解できます。実は僕もずっと達成感を得られる経験を、どこかで意識的に作らないといけないと思っていたんです。なので、今年の8月に富士山に登ろうかと計画しています(笑)。
――それは素晴らしいですね。私もまだ登ったことがないので一緒に行きましょう!
斎藤 ぜひお願いします! 自分自身ではここまで夢中で頑張ってきた人生だと思っているので、頑張らなくなったら自分が怠慢だなと思ってしまうだろうな、と。日々忙しくしていないと不安になるんです。今は頭に浮かんだ新しいアイデアをどう形にしていくかの作業が楽しいので、このモチベーションが保てるよう、目標設定は大事にしていきたいです。
――その形にしていく作業は一人ではできないことですよね。組織づくり、チームの大切さは、野球を通して触れてきたと思います。
斎藤 まさに自分一人では何もできません。経営者やリーダーの方々の本を読んでも、自分の不得意なことは、得意な人に任せている。いろいろな方たちと話し合いながら、自分でやるべきことは何なのかをしっかり見極めていきたいです。