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核心にシュートを!BACK NUMBER
名門シャルケで“前半戦No.1センターバック”に覚醒… 板倉滉「オレは成長できる」「ブンデス1部でも十分やれる」と語る理由
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph bypicture alliance/AFLO
posted2022/01/27 11:06
ドイツの名門シャルケに加わった板倉滉。代表合流前に話を聞いた
「ドイツの1部のクラブに移籍したいという気持ちも、はじめのころは、ありました。でも、実際に2部に来てみて思うことがあって。これは1部でプレーした経験のある選手とも話したのですが、2部で対峙するFWはスピードやフィジカルを前面に出してくる選手が多い。そういう相手を1人の力で止められるようにならないと、これから先、個人的にも上のレベルには行けないぞという想いがあったので」
――なるほど。
「オランダの1部からドイツの2部に行ったことで、『板倉はステップアップしたのではなく、ステップダウンだ』と言う人もいるかもしれないけど、そういう人には『実際にプレーを見てよ』とか、『スタジアムに来てみて』と言いたいですね(笑)。大きくて強い相手と毎試合のように対戦できているのは、自分にとってはプラスでしかないですね。あとは、オランダとは異なるタイプのFWが多いなとも感じます」
――というと?
「例えば、今季からドルトムントでプレーしているマーレン(昨季までPSVに所属していたオランダ人FW)のように、大きいわけではないけど、上手さや速さがあるFWが多い感じです。オランダにもターゲットになるような大型FWがいないわけではないですが、ドイツの2部では強さやボックス内でのプレーに怖さがあるFWが特に多いという印象はあります」
「1部でも十分にやれる」と思っています
板倉はウインターブレイクまでの『キッカー』誌の1試合平均採点が3.03(1が最高点で、6が最低点)だった。実は、これは2シーズン前に2部リーグを戦っていた遠藤航の平均採点と全く同じだ。そこで高評価を受けた遠藤は最終的に2部の年間ベストイレブンにも選ばれ、所属するシュツットガルトも1部に昇格。そして、昨シーズンはデュエルを意味するツバイカンプフの勝利数で1位に輝くほどの活躍を見せた。
――遠藤選手の例が顕著ですが、2部で卓越したパフォーマンスを見せていれば、1部でも活躍できることは証明されています。
「2部だからレベルが低いとは感じていないですし、シャルケのような環境で、先ほど話したような相手と常日頃から対戦できるのは、プラスでしかないです。だから、このチームで何としてでも1部に上がりたくて。まだ1部でやったことがないので、『絶対にやれる』確証はないですが、『1部でも十分にやれる』と思っています」
インタビューの後編では、シャルケで見せている攻撃での貢献と、日本代表へつながる取り組みについても、語ってもらった。<後編に続く>
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