当然、今季は自分の番だ、と。

「もちろんです、はい！」

　冒頭で森は「悔しさは大きかった」と語っていたが、苦しみの中であっても収穫は多かったという。

「盗塁など走塁面でもアピールできましたし、守備ではエラーもしましたが、いいところはあったと思います。バッティングに関してもしっかりと考えて打席に立つことで、それが結果に結びついたこともあったので、すごくいい経験になりました」

レギュラー獲得へ正念場のシーズン

　鋭い眼光。まだ表情にあどけなさを残すが、プロとしての風格がにじみ出てきた。今季目指すは言うまでもなく、ショートのレギュラーだ。

「体力も含めて課題は多いですが、開幕スタメンを獲得して、シーズンを通して試合に出て結果を残したい。キャンプからしっかりアピールしていきたいですね」

　左中間の当たりを三塁打にしたり、ワンヒットで一気に一塁から生還するなど機動力のある森がレギュラーとして定着することができればチームの原動力になるのは間違いない。しかしながら発展途上の選手。メディアからは昨季固定できなかった2番打者に推す声もあるが、まだまだ成長過程にある森には、考えることや様々な役割のある2番よりも、まずは下位打線で思いっ切り自由に暴れまわってほしい。

　萎縮せず堂々と“ハマの希望”は、勝負の3年目へと向かう――。