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「2ラウンド目に決めてください」RIZINシバター戦の“談合疑惑”の核心とは? 久保優太は謝罪「神聖なリングを汚してしまった」
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2022/01/04 17:04
試合開始1分過ぎ、シバターの右フックを被弾する久保優太。「2ラウンド目から本気で」という“談合”が事実だとすれば、この攻撃に面食らったことだろう
シバターとされる人物は、次のような“お願い”をしている。
「色々考えたのですが、明日は台本なしでやりましょうか… 一応、覚悟ができました」
「ただ、これだけお願いなのですが 多分いつでも私を仕留められると思うので 出来れば2ラウンド目に決めてください」
「視聴率や、てんちむさんにラウンドガールお願いしてたりするので 1ラウンド目はめちゃくちゃ私ふざけるので 1ラウンド目うまく時間潰して 2ラウンド目で本気で倒し来てください」
シバターの「2ラウンドはどうですか?」という質問に対して、久保は次のように答えている。
「はい!1R目は威力加減して2R目は本当のガチで行かせて頂けば良いのですよね!?」
さらにシバターの「多分いつでも私を仕留められると思う」という発言に対して、久保は「いつでも倒せるだなんてとんでもないです!僕の良いのが当たれば倒れる、シバターさんの良い技が極まれば極まる。というどっちもあり得る展開だと思います!」と答えている。
久保は動画で謝罪「神聖なリングを汚してしまった」
果たして、久保が待っていた2Rはやってこなかった。もしこのアバウトなやりとりが事実ならば、いわゆる“ブック破り”(約束を反故して勝ちに出る)に当たるのではないか。日本では1954年に力道山が木村政彦とプロレスのリングで闘った際、事前の取り決めを無視し、空手チョップや張り手を木村の急所に乱打して失神させた一戦が広く知られている。
件のスクリーンショットに対し、シバターは即座にYouTubeで「私、シバターは昨日の久保さんとの試合において一切の八百長はしておりません」と疑惑を否定した。疑惑を向けられたLINEのやりとりに対しても「全く身に覚えがありません。あれ捏造なんじゃないですか」と主張。一方、久保の対応はシバターとは正反対だった。まずは年が明けた直後、Twitterに「嘘をつく人生は嫌だな。正直者が馬鹿を見るのか。騙されるより騙される方がいいのか。自分は真面目に誠実に紳士に生きたい。色々疲れた。事の経緯とかも全部きちんと話したい。」(原文ママ)と意味深なコメントを残した。