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箱根駅伝2連覇に黄信号? 王者・駒澤大に起こった“2つの誤算”「最初、安原は4区、花尾は3区がいいかなって思っていました」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNanae Suzuki

posted2022/01/02 20:45

箱根駅伝2連覇に黄信号? 王者・駒澤大に起こった“2つの誤算”「最初、安原は4区、花尾は3区がいいかなって思っていました」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

総合2連覇を狙う前回王者の駒澤大学。しかし、中盤に失速し、最大のライバルである青学大に往路優勝を許すことになった

 今季の駅伝シーズン、素晴らしい走りを見せていた二人を往路の勝負区間に配し、盤石のシフトを敷いたはずだが脱線したのだ。

 そこには、大八木監督の迷いも少しあったようだ。

「最初、安原は4区、花尾は3区がいいかなって思っていました」

 だが、下りは安原が得意で、花尾は上りが得意なので、入れ替えた。そのままでいけば、どうなっていたのか分からないが、監督の迷いは選手に伝わるもの。選手の適性や状態を理解した大八木采配だったが、今回は裏目に出て、ミスが生じた。高速駅伝では、ひとつのミスが命取りになるが、それが続けば、いくら田澤が頑張ってもチームは勝つことはできないのだ。

6区の金子が力走「71分で来るとは思っていなかった」

 ただ、5区で駒澤大は少し息を吹き返す。

 激坂最速王決定戦で4位という結果を出した大坪幸太(3年)ではなく、「一人で走れるし、上りの練習をした時によかったので」ということで金子伊吹(2年)を5区に送り出した。金子は、6位でスタートしたが、小涌園では4位に上がり、テンポよく山を駆け、最後は3位でフィニッシュした。

 

「71分で来るとは思っていなかった。3位まであげてくれてありがたかった」

 大八木監督を喜ばせる快走で、トップの青学大とは3分28秒差の3位。復路にわずかな希望を残すことができた。

2連覇は難しい。けれど「諦め」はない

 前回大会、トップの創価大と3位の駒澤大の差は、2分21秒だった。

【次ページ】 「3分28秒がどれだけ重くのしかかってくるか」

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