元「高校生Bリーガー」東海大の20歳、河村勇輝が3年目のBリーグで見せた“泥臭い”成長《合流4日目で即試合出場》

　12月25日。3年前に「高校生Bリーガー」として全国的な注目を浴びた河村勇輝が、去年に引き続き横浜ビー・コルセアーズの特別指定選手としてBリーグに帰ってきた。

　ベンチ登録初日となったこの試合、河村は第1クォーター開始5分47秒でコートに立った。西地区首位の琉球ゴールデンキングスと付かず離れずの激戦を繰り広げる中、合流から4日という状況ながら18分半のプレータイムを獲得し、4アシスト、3リバウンド、2スティールというスタッツを記録した。

　河村にとって“3年目のデビュー戦”は、とりわけ気合が入るゲームになったようだ。というのも、琉球のPG並里成は河村の幼少期からの憧れであり、福岡第一高の先輩でもある。特別指定3年目にしてようやく訪れた対戦の前日、2人の恩師である同校の井手口孝コーチは河村から「並里さんから多くのことを学びたいです」というラインを受けたという。

　その後井手口コーチが送った「ナリトをやっつけろ」というメッセージに発奮したところもあったのか、河村は攻守両面で並里に果敢に挑み、会場を沸かせた。

「並里さんは昔からあこがれていた選手だったので、今日のマッチアップは楽しかったですし、先輩としての強さや意地をコートで感じることができました。自分もああいう強い選手にならなきゃいけないと感じました」

敗戦の責任を負う20歳

　河村は報道陣に問われる前に、自らすすんで並里とのマッチアップについて語ったが、試合の内容に関しては2点差での惜敗、何より自身が犯した4つのターンオーバーを悔やんだ。

「安定感に欠けたプレーは、若いからといって許されることではないと思っています。西地区首位の琉球さんとここまで戦えたことはよかったですが、勝負ごとですし、接戦でも30点差でも負けは負け。最後に勝ち切る力が必要だと思うので、簡単なミスを減らして、もっと勝利に直結できるようなプレーをしなきゃいけないと感じました」

20歳にして、すでにゲームリーダーの片鱗を存分に見せた。Bリーグでの経験はさらに河村を成長させるはずだ　©B.LEAGUE

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　合流4日目の20歳は、すでにチームを勝たせるゲームリーダーとしての自覚を持っている。

　現在東海大学の2年生。名門チームの主力として、インカレ優勝、3ポイント王受賞という華々しい結果で締めた1年目から一転して、2年目は悩み多きシーズンとなった。ガードとして共にチームを引っ張っていた大倉颯太（千葉ジェッツ）がシーズンをほぼ棒に振る大ケガを負ったことで、ゲームコントロールの負担が河村に大きくのしかかったのだ。

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