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プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
17歳でプロレスキャリアはもう5年…スターダムの未来を担う琉悪夏が明かした“同い年ライバル”との「エモい防衛戦」への思い
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2021/12/26 17:02
現フューチャー・オブ・スターダム王者の琉悪夏。同い年で誕生日も5日違いの羽南との防衛戦を前に「17歳のリアル」を語った
ライバル羽南との「エモい」防衛戦へ
12月29日の両国国技館では、フューチャー王座のベルトをかけた羽南との防衛戦がある。今回が3回目の防衛戦だが、これまでとはまったく異なる心境で迎えることを明かした。
「1回目、2回目の防衛はクソ余裕。何の思い入れも因縁もないヤツらだったから。でも羽南となると違うなあ。同期で同い年で、何度もシングルしているんですよ。羽南のデビュー戦の相手も私が務めたし、タッグも組んだことあるし。このシングルにベルトがかかっているのは、今の言葉で表現するなら『エモい』。昔の言葉なら、『感慨深い』かな。これ、意味合ってる?」
琉悪夏のフューチャー王座の防衛プランは、想像以上に長かった。さらに個人としてだけではなく、大江戸隊としての野望も一気にまくし立てた。
「このベルトは20歳までだから、それまでずっと持っていたい。ずっと保持して20歳で返上したい。ハイスピードはいらない。白も赤も、べつに欲がない。ただ、アーティスト(6人タッグ王座)とゴッデス(タッグ王座)は欲しい。タッグのベルトっていいんだよね。団結力の証って感じで。ゴッデスはキッドとのタッグ“黒虎怪童”で狙う。私、ゴッデスのベルトが一番好き。黒でかわいいから。アーティストはなっちゃんと沙希さんと3人で。私はオレンジのベルトが欲しいね。ヤングOEDのキッド、吏南と私の3人でも挑戦したい。私がオレンジ、史南がピンク、キッドが青でベルトの色もピッタリでしょ」
唐突に、琉悪夏は自身の引退にも触れた。
「引退するとして、だよ? 私はまだまだできるじゃないですか。年齢的にも。だから『ああ、もったいない!』と言われるところでやめたいね(笑)。最後まで行ってしまうと、『仕方がないよな、年齢的にも』ってなるでしょ? だから、みんなが『もったいない』って思うところで。あと5年で10周年、22歳かぁ。キリがいいところでやめたいな」
同じ話をしたキッドからは、心を見透かされたような答えが返ってきたという。
「キッドに、『琉悪夏はやめるやめるって言って、意外と辞めないタイプ。いわゆるやめるやめる詐欺』って言われました(笑)。たしかに! 寝たら忘れちゃうから、私」
その口ぶりと表情を見て、筆者も「琉悪夏は、まだまだプロレスを続けるだろうな」と思った。
(鹿島沙希編に続く)
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