――じゃあ、ダウンタウンは「松本＝イチロー、浜田＝江夏」で、ウンナンは「内村＝原、南原＝小久保」ですね。

　なかなかいい例えだと思いますね、我ながら（笑）。

「共感されないかもしれないけど、秋山幸二は関根勤」

――ネタ帳には他に、どんなことが書かれていますか？

　ここからは、「なかなか共感されないかもしれないけど、僕としてはしっくりくるケース」を続けて挙げていきましょうか？

――いいですね。読者のみなさんにも、個人的に納得できるかどうか、共感ができるかどうかを意識しながら読み進めてもらうことにしましょうか。

　まずは「秋山幸二＝関根勤」説からいきましょう。秋山幸二って80年代に「最もメジャーリーガーに近い男」って言われていたように、バッティングはもちろん、走力もあるし、肩も強いし、何をやっても万能だったじゃないですか。関根さんって、小堺一機さんとのコンビで「コサキン」のときはメチャクチャ自由に振る舞っているけど、一人のときは司会もこなせるし、「カンコンキンシアター」ではコントもすごく上手で、独自のモノマネも最高ですよね。関根さんのお笑い身体能力って、かなり高いんですよ。その辺りは、完全に秋山幸二とかぶるんですよね。

関根勤の「お笑い身体能力の高さ」は、5ツールプレイヤーとして活躍した秋山幸二に例えられると語った塙　©BUNGEISHUNJU

――いいですね～。塙さん独自の世界観が出てきました（笑）。他はどうですか？

　じゃあ、「野茂英雄＝加藤浩次」説はどうですか？

――ホントに意外な組み合わせです。ぜひ、理由を教えてください。

　野茂さんって、近鉄に楯突いて、世の中の反対ムードを押し切ってまで「メジャーリーガーになりたい」っていう自分の夢をかなえましたよね。これって、極楽とんぼ・加藤さんの「吉本興業への反乱」とかぶるんですよね。それに芸人が帯でワイドショーの司会をやるっていうのも、実はすごいことなんですよ。以前、紳助さんが報道番組の司会をしていたこともあったけど、帯でやるのはすごいことなんですよね。今は南原さんとか、バナナマンの設楽（統）さんとか、麒麟・川島（明）さんとか、多くの芸人が帯のMCをやってるけど、『スッキリ』で加藤さんが道を拓いた気がするんです。その点はまさに野茂さんと一緒でしょ。

――一匹狼的なところも似ている気がしますね。

　そうなんですよ。加藤さんって、吉本のNSC経由じゃなくて、サラリーマンから東京ヴォードビルショーを経てから吉本入りしているんです。完全な一匹狼というか、人と群れない我が道を行くところも似ていると思いますね。

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