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メジャーリーグ挑戦表明・鈴木誠也(27)の同世代は“スター”ばかりで超高給? 大谷翔平は3億円超、“収入事情”と実績を調査してみた
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by©BUNGEISHUNJU
posted2021/12/20 17:04
ポスティングによる「メジャー移籍」を目指す、広島の鈴木誠也
「1点を追う最終回」みたいな場面でなければ、NPBでなら「暴走」と見られかねない攻撃的な走塁でアウトになっても、MLBでは「Good job」と評価される傾向にある。そんな日米の「野球文化」の違いのようなものを鈴木が早くから察知してプレーすれば、より良い結果につながるのではないかと思う。
ちなみに大谷翔平はメジャー4年で、以下のような成績を残しており、「打者」単体でも「1994年生まれ」の選手の中でも優れた成績を残していることがよく分かる。
大谷翔平 93本塁打 73二塁打 15三塁打 55盗塁 長打率.537 WAR10.2
気になる黄金世代の選手たちの“年俸事情”
最後になるが、彼ら「1994年生まれ」の「黄金世代」の来季年俸は、以下のようになっており、ブレグマンやロウのような長期契約で縛られていなければ、次の数年間でシーガーのような「収穫期」を迎える。
C・コレア(アストロズからFA) (今季1150万。来季推定3000万ドル超え?)
A・ブレグマン(アストロズ) 1100万ドル(24年までの5年契約)
C・シーガー(レンジャーズ) 3250万ドル(31年までの10年契約)
A・ベニンテンディ(ロイヤルズ) 660万ドル(来年までの2年契約)
B・ロウ(レイズ) 400万ドル(24年までの6年契約)
H・ベイダー(カージナルス) (今季200万ドル 年俸調停権2年目)
M・マーゴット(レイズ) (今季340万ドル 年俸調停権3年目)
R・ラウリアーノ(アスレチックス) (今季58万500ドル 年俸調停権1年目)
守備での貢献度が高い遊撃手の上位3人は別にしても、ベニンテンディやマーゴットは来オフ、FAになるので、2022年シーズンの成績次第でかなりの高給が望める。今季途中に薬物検査で陽性反応が出て80試合の出場停止中のラウリアーノも、来季年俸が200万ドル以上になることが予想されており、NPBとはまったく違う「年俸調停権」が威力を発揮しそうだ。
彼ら「1994年生まれ」に限定しなければ、今オフのFA市場には、今季年俸1400万ドルのニック・カステヤノス(今季レッズ)、同1675万ドルのクリス・デイビス(今季アスレチックス)ら「年俸15億円超え」の外野手もいる。
ロックアウト解除後の外野手のFA市場がどう変動するかは、新しい労使協定の内容次第ということになるが、鈴木に対して、NPB最高の田中将大投手(東北楽天)の推定年俸9億円(+出来高)か、それ以上の評価が与えられたとしても、そんなに驚くようなことではないのだろう――。