審判だけが知っているBACK NUMBER
<私が裁いた名勝負>最終セット、戻ってきたラファの姿に驚いた。
text by
内田暁Akatsuki Uchida
posted2021/11/30 07:01
パスカル・マリアさん
語り継がれる名勝負をその演者のひとり、審判が振り返る。彼しか知らない新たな景色が見えてくる。
2008年 ウィンブルドン 男子シングルス決勝
7月6日/AELTC
ラファエル・ナダル 3対2 ロジャー・フェデラー
(6-4、6-4、6-7、6-7、9-7)
6連覇を狙うフェデラーに全仏4連覇直後のナダルが挑んだ決勝は、3年連続の同一カード。ナダルが2セット連取すると、第3セット途中で降雨中断。再開後はフェデラーが連取し最終セットへ。再び中断するも第16ゲームでナダルが勝利を掴んだ。試合時間は4時間48分に及んだ