酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
ヤクルトvsオリックスが日本シリーズ史に残る《神回》になった決定的要因 「勝利の方程式」のつぶし合いがエグすぎる
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2021/11/26 17:06
マクガフらはレギュラーシーズンで奮闘した。しかし初戦から「勝利の方程式」を両軍でつぶし合うという流れが、2021年の日本シリーズにはある
日シリ初登板のクローザー平野がしのぎ切った意味
果たして、ジョーンズはストライクが入らないマクガフの3球目を見事にとらえて、左翼席上段に決勝ホームランを打った。杉本裕太郎がお手本にしたという、余分な力の入っていない美しいスイングだった。
最終回、オリックスは5戦目にして初めてクローザーの平野佳寿が上がる。西浦を歩かせるとヤクルトはこれも初出場の代打の切り札・川端慎吾、まだ一波乱あるかと思えたが、平野は持ち球のフォークを駆使して無失点に切りぬけた。
3時間16分の熱戦、2万580人の観客はぐったりしていたが、オリックスファンはもちろんのことヤクルトファンも堪能したことだろう。
6戦からは屋外球場のほっともっとフィールド神戸。11月末の寒気の中で熱戦は続く。
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