メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平の歴史的MVPで現地アメリカも熱狂…TV局は「まるでビデオゲーム」、エンゼルスタジアムに掲げられた文字は?《最新レポ》
posted2021/11/21 17:03
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph by
Nanae Suzuki
エンゼルス大谷翔平選手(27)が現地時間18日(日本時間19日)、全米野球記者協会(BBWAA)の投票によるア・リーグの最優秀選手に輝いた。全米各地の記者30人の投票で全員1位の満票MVPだった。BBWAAの投票形式は1931年から始まり、満票受賞は90年の歴史で史上19人目。MVPは日本人では01年のイチロー以来20年ぶり2人目となったが、満票での獲得は日本人初の快挙だった。
米国の各メディアがスーパースター級の扱いで速報
二刀流・大谷の満票MVPに日米が沸いた。大手テレビ局のCBSスポーツは、受賞後に速報のニュースを流した。アナウンサーは「驚くことはない。信じられない歴史的なシーズン。(満票は)全面的に理解できる」と納得の表情で伝えた。同局でMLB担当のマット・スナイダー氏は「我々が今後の人生でずっと語り継いでいくようなこと。まるでビデオゲームのようなシーズンだった」と興奮気味に解説。投打で衝撃を与えたパフォーマンスを改めて称賛した。
米カリフォルニア州ロサンゼルスの地元では、LAタイムズ紙が「Breaking News(速報)」としてツイッターに投稿。ローカルテレビ局のKTLAも夕方のスポーツニュースで、エンゼルスの同僚トラウトの祝福メッセージとともに大谷のMVP獲得を取り上げた。公式発表と同時に、米国の各メディアがスーパースター級の扱いで続々と速報。ベーブ・ルース以来100年ぶり、そしてルースを超えるとも言われた二刀流の功績が真に認められた証だった。
エンゼルスタジアムの電光掲示板には…
さらに、主に政治や社会情勢などを報道する米主要メディアのCNNは、約3分間の特集映像を作成し、ホームページに投稿した。「ショウヘイ・オオタニの大ファンにとって、彼はずっとMVPだった」と題し、現地のファンが作った応援歌や、大谷の生まれ故郷・岩手県奥州市の盛り上がりを紹介。これまでの二刀流の歩みを振り返った。日本で11月15日に大谷が行った日本記者クラブでの会見での言葉や、東京都文京区にある野球殿堂に展示されている大谷の日本ハム時代のユニホーム、グラブやバット、スパイクなどが紹介された。日本では号外や速報ニュースで大盛り上がりを見せたが、現地米国でも注目度はより一層、高くなっていた。