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対抗戦で3年ぶりに早大撃破。元王者・帝京に復権の兆し。
posted2021/11/19 07:00
早大戦のファーストスクラム直後、雄叫びをあげる帝京・細木主将。ボールを持っての突進も強み。桐蔭学園出身
text by

大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Nobuhiko Otomo
赤いジャージーの男たちが、まるで優勝を決めたように跳び上がり、抱き合った。11月3日、秋晴れの駒沢陸上競技場で、帝京大が29-22のスコアで早大を破った。対抗戦では3年ぶりの早大撃破。岩出雅之監督は「学生が喜んでいる姿を見て、懐かしく、嬉しかった」と言った。大学選手権の連覇が9で途切れて4シーズン目。今の4年生は優勝を知らない。だが、知らないこともときに力になる。
帝京大が連覇を重ねた源泉には、選手の素材、トレーニング環境に加え、成熟したチーム文化があった。勝って驕らず、学生が互いを指導しあい、感謝と謙虚な姿勢を貫き高みを目指す。その一方で、相手を蹴散らして貪欲に勝利を目指す荒々しさは、いつしか薄れていった――そんな空気が、今季は変わった。
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