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《進上金だけで1億超》今年GI3勝・横山武史(22)の年収はどうなる? デビュー5年目での記録は「武豊とも遜色ない」レベルだった
text by
江面弘也Koya Ezura
photograph byPhotostud
posted2021/11/13 11:01
今年の天皇賞・秋をエフフォーリアで制した横山武史(22歳)
「騎乗手当」だけでも2000万円近い年収に
さらに騎手にはレースの騎乗手当が支給される。平地競走だとGIは6万4500円、GII以下の重賞が4万4500円、その他のレースが2万7500円となる。たとえ1日に1頭しか乗り馬がいない騎手でも月22万円は保証されている。ただし、レース中に斜行したりして騎乗停止処分を受けたときは交付されない。横山騎手はことしすでに680回(GI10回、その他重賞38回)騎乗しているから、これだけでも2000万円近い手当てがある。
さらに、調教に乗れば1頭数千円程度の調教手当てが厩舎から支払われ、厩舎所属の騎手にはきちんとした給料がある(横山騎手は鈴木伸尋厩舎所属)。年に数勝の騎手でもまじめに乗っていれば年収は1000万円を超えるが、騎手はそれだけの危険がともなう職業でもある。一歩間違えば大きな事故につながり、騎手生命も脅かされる。過去には落馬事故でいのちを落とした人もいる。
1億円超の収入でも、性格は「信じられないほどマジメ」
横山武史騎手は1億円を超える収入を得、将来も約束された、見た目もさわやかな青年である。浮かれて遊んでいても不思議ではないのだが、信じられないほどまじめだ。「GIに勝つまで酒は飲まない」とデビューするときに決めていたそうだが、皐月賞に勝っても飲まず、コロナの自粛期間もトレーニング漬けの毎日だったという。
菊花賞の翌週、横山騎手はエフフォーリアで天皇賞に勝った。菊花賞の思いきった逃げから一転、ベテランのような冷静なレース運びで、コントレイル、グランアレグリアを破っている。恐るべき22歳である。
横山騎手はエリザベス女王杯でウインマリリンに、次の週のマイルチャンピオンシップはシュネルマイスターに騎乗する。こんどはしっかりと注目しているだろう関西の記者の前で、横山武史時代の到来を告げる。