猛牛のささやきBACK NUMBER
《オリックス25年ぶりV》中嶋聡監督はなぜ“我慢”できるのか? 選手やコーチの証言「目玉が飛び出そうになることも」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKYODO
posted2021/10/28 11:15
2連連続で最下位に沈んでいたチームを見事な手腕で建て直したオリックス中嶋聡監督。会見では笑顔がこぼれた
本拠地でのレギュラーシーズン最終戦だった10月21日の西武戦に勝利した後、ライトスタンドへ挨拶に向かった選手、スタッフに、「優勝してやー!」という、悲痛にも聞こえる叫びが届いた。
27日の優勝決定後の記者会見で、中嶋監督は、四半世紀ぶりの優勝についてこう語った。
「25年間優勝できていないと、そのことをクローズアップされていたので、なんとかしてやりたいと思っていたし、今いる選手たちに、なんとか優勝という経験を積んでほしいと思っていました。新たにみんながこれから歴史を作ってくれたらなと思います」
ファンへの報告を求められると、少し照れくさそうに言った。
「本当にお待たせしました、おめでとうございます」
今のオリックスは、18勝5敗で投手5冠を確実にしているエース山本由伸(23)、13勝を挙げた新人王候補の左腕・宮城大弥(20)や紅林(19)といった、前回優勝時にはまだ生まれていなかった選手も多い、若く伸びしろの大きいチームだ。
シーズンを通して進化し続けてきたオリックスの戦いは、CS、そして25年ぶりの日本一へ、まだまだ続いていく。
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