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「クロノジェネシスと同じく…」ステラヴェローチェは“道悪専門”ではなく“馬場不問”! 73年ぶり快挙を狙う牝馬も侮れない【菊花賞】 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2021/10/23 11:02

「クロノジェネシスと同じく…」ステラヴェローチェは“道悪専門”ではなく“馬場不問”! 73年ぶり快挙を狙う牝馬も侮れない【菊花賞】<Number Web> photograph by KYODO

9月26日の神戸新聞杯にて1着となったステラヴェローチェと吉田隼人騎手。菊花賞では1番人気が予想される

“牝馬”ディヴァインラヴが74年ぶりの快挙を狙う

「春の実績馬」の筆頭がステラヴェローチェだとすると、菊花賞での台頭が目立つ「夏の上がり馬」の代表はどれか。

 面白いのは、牝馬として74年ぶり、史上3頭目の快挙を狙うディヴァインラヴ(牝、父エピファネイア、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。

 菊花賞を勝った牝馬は1943年のクリフジと47年のブラウニーのみ。グレード制が導入された84年以降では、参戦自体が95年ダンスパートナー(5着)、2009年ポルカマズルカ(17着)、19年メロディーレーン(5着)の3頭しかいない。

 ディヴァインラヴが7月に小倉芝2600mで行われたタイランドカップを勝ったとき、騎乗した福永祐一が、次も勝ったら菊花賞に挑戦してもいいのではないかと進言。次走、9月19日に中京芝2200mで行われた木曽川特別でも古馬勢を下し、挑戦が実現した。

 父エピファネイアで菊花賞を圧勝した鞍上が色気を持っているのだから、軽く扱うわけにはいかない。

 折り合いに不安のあるタイプではないし、牡馬より2kg軽い55kgの斤量は、タフな長距離戦では大きなアドバンテージになる。

タイトルホルダーの前走は、力負けではない

 菊花賞に挑戦した牝馬の1頭として上述したメロディーレーンの半弟のタイトルホルダー(牡、父ドゥラメンテ、美浦・栗田徹厩舎)も強い馬だ。

 デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳ステークス2着、次走のホープフルステークス4着と、2歳王者ダノンザキッドと差のない競馬をし、年明け初戦の弥生賞ディープインパクト記念を快勝した。

 前走のセントライト記念ではブービーの13着と大敗したが、最後の直線で前が詰まってまったく追えなかっただけで、力負けではない。競馬にならなかった前哨戦につづく本番で激走するケースは、すぐに思い浮かぶ例が08年の武蔵野ステークスで行き場がなく9着に負けながら次走のジャパンカップダートを制したカネヒキリと、古くて恐縮だが、けっして珍しくない。

【次ページ】 菊花賞の予想、本命は…?

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