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原晋監督は「全日本の本命も東京国際大ですよ」箱根駅伝まで3カ月、今季の青学大“逆襲”の予感はあるか《出雲駅伝2位》 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/10/11 17:02

原晋監督は「全日本の本命も東京国際大ですよ」箱根駅伝まで3カ月、今季の青学大“逆襲”の予感はあるか《出雲駅伝2位》<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

10月10日の出雲駅伝で青学大は2位だった。写真は4位→2位に順位を上げたアンカーの横田俊吾(3年)

「若林、目片、ふたりとも力はあります。そもそも、今回走った6人は、春からのポイント練習をほぼほぼ100%こなしている選手たちばかり。青学大には過去のデータの蓄積がありますから、これだけの練習を積んでいれば、これくらいのタイムは出るよ、と選手たちには話しています。これが積み重ね、伝統だよね。ひとつ、私が気をつけているのは、部内競争が激しくなっていることです」

 今季の青学大は、部員40人強の5000mの平均タイムが13分59秒。シューズの進化を考えても、尋常ではない数字だ。そのなかで、13分台で走る選手は22人を数える。少し前までは、14分15秒を切ればレギュラー候補だったが、今では13分台に入ってこなければ勝負にならない。

 そうなると必要になってくるのは、選手選考の透明性である。

 今回、青学大で走った6人は、9月19日の日本インカレの5000mを走った近藤と若林のふたりに加え(近藤は優勝)、9月22日に行われた「絆記録挑戦会」(青学大を中心とした記録会)で上位に入った佐藤一世(2年)、目片、横田、飯田貴之(4年)の4人によるメンバー構成だった。つまり、激しい競争を勝ち抜いてきた6人だった。原監督はいう。

「民主的な組織を運営するうえで、透明性、公明正大な選考、そのプロセスは大事。自民党の総裁選と同じですよ(笑)。今回のメンバー6人は、すべて練習をこなし、学内競争を勝ち抜いた6人だから、自信をもって送り出してます。でも、選考レースをどれだけ余裕をもってこなせているか、それは数字には表れない部分。そこは指導者の“眼力”が問われるところだよね」

 つまり、今季の青学大の悩みは学内競争が激しくなっているために、そこで勝ち抜いた選手たちのピーキングが前倒しになっている可能性があるということだ。

 全日本大学駅伝まで4週間、今度はどんなメンバー編成になるのか、原監督の眼力に注目したい。

「全日本の本命も東京国際大ですよ」

 今年の青学大のターゲットは、あくまで箱根駅伝での王座奪還。「距離が延びれば延びるほど、人数が増えれば増えるほどチャンスが増える」というのが原監督の見立てだ。全日本は出雲と比べればチャンスが広がる。ただし、それほど甘くないと原監督はいう。

【次ページ】 「全日本の本命も東京国際大ですよ」

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