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「ラケットを壊したことは一度もない」「YouTubeで何千ものテニス動画を」35歳ナダルが今も《新たな成功》に挑めるワケ
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byGetty Images
posted2021/10/10 17:03
赤土の王者ナダルが独占インタビューに答えてくれた
「どこかの段階でサーブについて何かしらの検討が必要になると思う。選手たちの体がどんどん大きくなり、サーブがどんどん速くなっているからだ。
もしサーブに関して賢明な解決策が見つからない場合、テニスの試合がサーブだけで決まるようになるのではないかと心配している。10年以内に、この問題がさらに深刻になると思う」
――現行ルールではサーブを2回するチャンスが与えられていますが、例えば1回だけにすべきだと思いますか?
「決して的外れなアイデアではないと思う。テスト的に導入し、意味があるかを判断すればいい。私はテニス界のイノベーションに賛成だ。まずは小さな大会で試すといいと思う」
――自身のキャリアで、誇っていいと思うことはありますか?
「何度ケガをしても、そのたびに復活したことだ。多くの専門家が私のプレースタイルはエネルギーを消耗すると批判し、ツアーで長く戦うことはできないと予想してきた。私は決してそれを忘れない。
私自身もそういう批判が正しいかもしれないと、不安に思う時期があった。だがそれは間違っていた。35歳になった今もプレーし続けていることが、その証明だ」
――夢見ていたことはすべて実現してしまったのでは?
「全仏の13回を含めて、グランドスラムで20回優勝した。正直、15歳でプロになったときに、まさかここまで来られるとは思っていなかった。
ただ、ケガで先が見えない時期を味わい、そこから這い上がる経験をすると、勝つことがさらに特別な瞬間になる。新たな成功を心待ちにしている自分がいる」
なるべく年齢のことは考えないようにしている
――現在「ビッグ3」のライバルのロジャー・フェデラーは40歳です。あなたはこの年齢になっても世界のトップでプレーしている自分を想像できますか?