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大谷や白鵬なみの熱量で、9月のスポーツ紙が夢中で報じた「ロン毛」小室さんと「せんべい」総裁選の過剰なディテール 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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posted2021/10/05 06:00

大谷や白鵬なみの熱量で、9月のスポーツ紙が夢中で報じた「ロン毛」小室さんと「せんべい」総裁選の過剰なディテール<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU

小室圭さんの帰国を報じた9月28日のスポーツ新聞各紙。ちょんまげ、ロン毛、ポニテと表現はさまざまだが、後ろにまとめた長髪を強調するためか、横顔の写真が多い

 そして今回、岸田氏は再び総裁選に出馬。

 東スポは一面で『まんじゅう大戦争』と報じた(9月10日)。

『レモン岸田か ドリアン河野か 柿味の高市か』

 政治家をモチーフにしたまんじゅうを作ることで知られるお菓子メーカー「大藤」に構想を尋ねている。

《「岸田氏は昨年の総裁選に出馬されているので、その時に用意していた案があります。地元広島の色合いを出したものを考案しており、レモンのまんじゅうでした」(メーカー社長)》

 河野太郎氏については「河野氏の好物を調べて味にすることもあるでしょう」ということで、東スポはドリアンまんじゅうを推していた。高市早苗氏の好物はホームページではコロッケ。まんじゅう向きではなさそうなので、選挙区の奈良といえば法隆寺ということで「日本の伝統を感じる柿味のまんじゅうはどうか」。よく読んだら河野氏も高市氏も、まんじゅうネタは東スポが考えていた。野田聖子氏はこの時点では出馬表明していなかったのでまんじゅうネタの対象にならず。次に出馬する時は早めにしたほうがいいと思います。

勝利のせんべい。まんじゅうも発売

 そして総裁選勝利翌日の紙面には『キッシーせんべい 明日にも販売』(スポーツ報知9月30日)。「レモンまんじゅう」も近く発売予定だという。2年前にはパッケージの背景にも描かれていなかった岸田氏が今回は遂に主役となったのである。

「まんじゅう」といえばこんな記事も。

『毒まんじゅうを食らうのか 迷走する石破茂の逆転劇」』(日刊ゲンダイ9月8日)

 この頃は出馬を迷っていた石破氏だが、もし二階俊博幹事長(当時)と組めば「まさに毒まんじゅう」という意味で書かれていたのだ。

 そのあと石破氏は不出馬を選んで河野氏を推したが予想外の負けっぷり。石破氏、毒まんじゅうを食って賛否を集めていたほうがまだ良かった?

 まんじゅうから見える権力闘争。以上、9月のスポーツ新聞時評でした。

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