Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
[継承される指揮官哲学]岡田武史×森保一「代表監督の本音を語ろう」
posted2021/09/25 07:02
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Naoyoshi Sueishi
苦戦の末に勝利したW杯最終予選中国戦の翌日、現代表監督がオンラインで“先輩”と向き合った。尊敬する相手だから語り合える胸中と未来への展望とは?
岡田 ポイチ、このタイミングでよく対談を引き受けたな。
森保 岡田さんとの対談であれば、答えは「はい」か「YES」しかないです(笑)。
岡田 何を言ってるんだ(苦笑)。でも、昨日は勝って本当に良かった。最後にポコッと入れられたらどうしようってヒヤヒヤしたよ。引き分けたり、負けたりしてたら対談どころじゃなかったぞ。
森保 応援ありがとうございました。
岡田 1試合目のオマーン戦の結果は誰も想定していなかったけど、本当に難しいシチュエーションだった。日本は試合の3日前に集合だったけど、オマーンは1カ月の合宿を張って挑んでくる。こういうことってアジア以外ではないんだよ。最終予選の初戦は改めて難しいなと。ただ、ポイチと選手が力を発揮できればW杯には絶対に行けると思っている。初戦を落としたことで周りがうるさくなって、プレッシャーで本来の力を発揮できないのが一番もったいない。だから2試合目が大事だなと、もうドキドキして(笑)。でも、中国があれだけ守ってくるとは思わなかったな。
森保 驚きましたね。オーストラリアとの初戦でも開始からプレッシャーを掛けに行っていたので、我々に対してもそうしてくるだろうと。何試合か分析しましたが、5バックだったことはなかったですから。選手はよく対応してくれたと思います。