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《男子バレー》“苦労人”福山汰一(27)が名乗りを上げるミドルブロッカー争い…急成長の転機となった「ステップ」とは?
text by
岩本勝暁Katsuaki Iwamoto
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2021/09/17 11:02
アジア選手権で代表デビューを果たしたミドルブロッカー福山汰一(ジェイテクトSTINGS)
しかし、本稿が担当編集者にメールで送られた16日、日本は順位決定予備戦で中国にセットカウント1-3で敗れた。ブロックポイントは、日本の「1」に対して中国が「17」。ネット際の攻防における技量の差が如実に表れた。福山がコートに立つ機会は一度も与えられなかった。
この結果、日本がいるE組は4チームが1勝1敗で並んだため、準決勝に進むためには17日のオーストラリア戦に勝たなければいけない。
果たして勝負がかかった一戦で、福山はコートに爪痕を残すことができるのか。予感はある。だが、どのポジションも層が厚く、今の福山をミドルブロッカーの序列に当てはめるならおそらく3番手か4番手。できれば、あと1つ武器がほしい。
背伸びすることなく、自分にできることを丹念にこなし、少しずつ自分の居場所を見つけてきた。27歳。たとえ遅まきでも、頑張っていればいつかきっと花は咲く。身長も年齢も関係ない。
バレーボールは至ってフェアなスポーツだ。