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マリーンズにやってきた“進撃の巨人”は澤村の再来? 196センチ国吉佑樹がずっと愛される理由《登場曲を選んだのは千葉出身の先輩》
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph byChiba Lotte Marines
posted2021/08/30 11:03
秀岳館高校から育成1位(2009年ドラフト)でベイスターズへ入団。今年6月14日にトレードでロッテへ加入し、8月27日に移籍後初勝利をマークした
8月21日のホークス戦(PayPayドーム)では最後を任された。マリーンズの絶対的な守護神の益田直也投手が前日まで3連投をしていることから回ってきた出番だった。
「試合前から言われていたので心の準備は出来ていました。最終回はやはり独特の雰囲気がある。ただ気負うことなく普段通りに投げようと考えました」
いつも通り、ブルペンでは15球から20球を投げ、マウンドへ。この日は1点こそ失ったが、後続を抑えて勝利に貢献。ベイスターズ時代の15年5月24日タイガース戦以来となる、2281日ぶりのセーブを挙げた。
ちなみに前回セーブを挙げた時は緊急登板だった。3点リードの場面で登場した抑えの山崎康晃投手が先頭打者の頭部に当て、まさかの1球で危険球退場。まずは違う投手がマウンドに上がったが、その後もピンチは広がり1死満塁で名前を呼ばれた国吉は後続を抑え、大慌てのプルペンを救ったのだった。
「懐かしいですね。あの時は本当に緊急の登板だったので心の準備もない中でマウンドに行って、先頭は押し出しの四球。でも、そのあとは大和さんを三塁へのライナー。最後はマートンを三振に抑えてセーブを挙げました」
ベイ守護神・三嶋からも祝福
ベイスターズ時代の国吉は多くの仲間たちから愛された。現在、ベイスターズの守護神として君臨する三嶋一輝投手からはマリーンズでセーブを挙げた日にLINEメッセージを受け取った。
「ナイスセーブ」
短い言葉だったが、気にしてくれていることが嬉しかった。「三嶋さんは年上なのですけど、それを忘れてしまうほど仲良くさせていただきました。セーブを挙げるポジションにいる人から、祝福されて嬉しかったです」と喜んだ。