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ドジャースが贅沢税を恐れぬ大補強。有望株放出も「勝とうとするだけだ」。
posted2021/08/17 07:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
AFLO
まさに、「ブロックバスター(大型爆弾)」と呼ばれる大補強だった。地区9連覇、ワールドシリーズ連覇を目指すドジャースが、トレード期限最終日となった7月30日、球界全体を驚かせる大胆なトレードを成立させた。2019年世界一のナショナルズから、サイ・ヤング賞3回のマックス・シャーザー、さらに、今季自身3回目のサイクル安打を達成し、オールスターにも選出された万能内野手のトレイ・ターナーのダブル獲得に成功した。
今や常勝球団となったドジャースにとって、今回のトレード期限は、大きな分岐点だった。開幕以来、西地区内では、ジャイアンツ、パドレスとの間で熾烈な順位争いが続き、例年のように抜け出せない状況が続いた。昨オフ、3年1億200万ドル(約107億1000万円)の大型契約を結んだトレバー・バウアーが、女性への性的暴行疑惑でMLBから休職処分を受けて離脱。復帰のメドすら立たない状況でもあり、チーム内の一体感も薄れ始めていた。