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大きすぎる古賀紗理那の不在…狩野舞子が感じるバレー女子代表の“もどかしさ”、次は日韓戦「何が何でも勝つ」という気迫を 

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狩野舞子

狩野舞子Maiko Kano

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photograph byREUTERS/AFLO

posted2021/07/30 11:07

大きすぎる古賀紗理那の不在…狩野舞子が感じるバレー女子代表の“もどかしさ”、次は日韓戦「何が何でも勝つ」という気迫を<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

予選リーグ3戦を終えて1勝2敗となったバレーボール女子日本代表。決勝トーナメント進出に向けて重要となる次戦は韓国と対戦する

 残すは2試合。31日は韓国、最終日の8月2日はドミニカ共和国との対戦を控えます。特にこれ以上負けられない日本にとって韓国戦はとても重要です。

 日韓戦の熱さや怖さは、私も現役時代に何度も味わってきました。絶対に負けられない試合で力を発揮するのが、韓国の大エース、キム・ヨンギョン選手。どんな状況でもチームを引っ張り、何より自分で決めにくる。そんなヨンギョン選手の姿に周りも鼓舞される。韓国はすべてを懸けて日本戦には臨んでくるはずです。

相手ブロックを利用したスパイクを

 では、日本はどう立ち向かうべきか。プレー面でポイントになるのは、スパイクのブロックアウトです。

 セルビア戦、ブラジル戦で見受けられたのが、相手にリードされた苦しい状況や何とか1点を取りたいという場面で、アウトサイドヒッター陣がほぼクロス方向のアタックに偏っていたこと。クロスが得意な選手が多いことや、ブロックに捕まるかもしれないという恐怖もあると思います。そのスパイカー心理はわかりますが、当然、相手ブロックはそこを止めにくるし、ブロックを抜けたとしてもレシーバーが揃っています。

 少しでもブロックを割るためには、真ん中からの攻撃を仕掛けることだけではなく、アウトサイドヒッターがコートをいっぱいに使って、ストレートに攻めることが鉄則。無理に相手のブロックを抜こうとするのではなく、ストレート方向に打ってブロックに当て、そのまま外に出す。またはエンドラインの後方まで飛ばすようなスパイクを打つ。

 黒後選手、石川選手、石井選手には十分そのスキルと力があるので、真っ向勝負ばかりではなく、相手ブロックを利用したスパイクで得点を重ねてほしい。そうすれば高さで勝る韓国やドミニカ共和国相手にも、勝機が見えてくるはずです。

【次ページ】 「何が何でも勝ってやる」という気迫

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