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大きすぎる古賀紗理那の不在…狩野舞子が感じるバレー女子代表の“もどかしさ”、次は日韓戦「何が何でも勝つ」という気迫を 

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狩野舞子

狩野舞子Maiko Kano

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photograph byREUTERS/AFLO

posted2021/07/30 11:07

大きすぎる古賀紗理那の不在…狩野舞子が感じるバレー女子代表の“もどかしさ”、次は日韓戦「何が何でも勝つ」という気迫を<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

予選リーグ3戦を終えて1勝2敗となったバレーボール女子日本代表。決勝トーナメント進出に向けて重要となる次戦は韓国と対戦する

 ただ、ブラジル戦を見て、やっぱり気がかりなことがあります。

 冒頭で「もどかしい」と言ったことにつながるのですが、それはオリンピックという大事な舞台で「何が何でも勝ってやる」という気迫が感じられなかったこと。1人のOGとして、大した実績のない私が言うのは本当におこがましいですが、特に「絶対勝つ」「相手をねじ伏せてやる」という目をしていたブラジルの選手たちとは対照的でした。

 また、ブラジルは日本戦の第3セットにセッターのマクリス・カルネイロ選手が負傷退場しています。攻撃を操る司令塔のアクシデントは動揺してもおかしくない場面です。そんな追い込まれた状況でも、ブラジル代表は最後の最後まで日本を圧倒し、戦う姿勢を貫いていました。

 私も現役時代、いろいろな厳しい意見を言われてきました。

「そんな戦い方じゃダメだ」
「だから負けるんだ」

 そんな声を聞くたび、「一生懸命頑張っているのに何でそんなことを言われなければならないのか」と何度も思いましたし、本当に辛かった記憶があります。

 だから私がこんな風に言えば、それを目にした選手やスタッフの方々が同じような思いをするかもしれません。必死に頑張っていることはよくわかっているけれど、でも今のメンバーはもっとできるチームで、戦える力を持ったチームだということもわかっているからこそ、あえて言わせてほしいのです。

 苦しい状況とはいえ、それを打破できるのはこの12名しかいません。

 私たちも他競技のアスリートから勇気をもらうように、多くの人たちが女子バレーに期待し、応援しています。東京五輪のコートに立つことを目指して、一生懸命戦ってきた選手たちもいます。

 だからこそ、オリンピックを見る子どもたちが「バレーボールをやってみたい」と思うような、すべて出し尽くす姿や表情を見せてほしい。

 ここから劇的に技術が変化することはありませんが、でも、絶対にチームとしてできることはある。仲間を信じて、自分を信じて、悔いのないように残り2戦を戦ってほしいです。

(構成/田中夕子)

【前回の記事を読む】狩野舞子が解説!『高橋藍がつなぎ、石川祐希が決める…狩野舞子が“ワクワクした”男子代表の戦い』(NumberWeb以外でご覧の方は下段の関連コラムより)

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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