マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
東北は“ドラフト注目”風間球打(明桜)だけじゃない…青森で見つけた“2年前巨人ドラ1”と比較される高3右腕《夏の甲子園》
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byKYODO
posted2021/08/03 17:04
八戸西高の福島蓮(3年・189cm74kg・右投右打)
「まとまりなら堀田、伸びしろは黒田」。
「今日の福島と黒田は、どっちが上とか下じゃないでしょう。映像を見せて、伸ばせる自信が持てるのはどちらなのか…球団の事情や好みによるでしょうね」
こんな話をしてくれたスカウトの方は、黒田を「甲子園」のマウンドに乗っけた時にどんな変化を見せてくれるのか……特にそこが見たかったと残念がった。
8対7……混戦の末に八戸西高が惜敗したこの試合の2日後、黒田将矢投手の八戸工大一高も青森山田高に敗れ、2人の長身右腕の逸材の投げっぷりを、夏の甲子園で再び見たいという願いは叶えられずに終わった。
試合が終わって、およそ1時間。
八戸工大一高・黒田将矢、八戸西高・福島蓮の熱投を見届けたスカウトたちが、大きなキャリーケースを引きながら、青森駅の通路を歩いていく。
「お疲れさまでした」
「おお、気をつけてな」
ある者たちは、特急「つがる」が待つホームに階段を降りて行き、ある者たちは、東北新幹線に乗り換えるために新青森駅へ、弘前行きのホームに向かう。
特急「つがる」は奥羽本線で秋田行き。翌日は、明桜高・風間球打が秋田の決勝で投げる日だ。
(【岩手編を読む】大谷翔平の恩師 花巻東・佐々木監督の高1長男(183cm・117kg)のポテンシャル「清宮幸太郎の1年夏を思い出す」 へ)