「言葉の壁はありますが、コート上でガンガン走ってリバウンドに絡んでいく姿で、チームメイトたちと信頼関係を築いているのがよくわかります。若手のシェーファーアヴィ幸樹選手や渡邉飛勇選手らともよく話し、7月中旬に八村選手がチームに合流した日は『Nice to meet you』という挨拶から始まり、自らコミュニケーションを取りに行っていましたね。チームスタッフによると、ジョークも大好きとのことです」

　また、この企画を通して、オフの素顔がさらに伝わったのが田中大貴だ。

「ソーシャル上でのファンの方々の発信からは、田中選手はどちらかというとクールなキャラだと思われているように感じます。でも、今回の企画を通じ、彼が楽しく過ごしているシーンをたくさんお届けできたことで、良い意味で印象が変わったファンの方もいらっしゃるかもしれません。張本天傑選手や富樫勇樹選手、ベンドラメ礼生選手らと非常に仲が良くて、オフショットもいろいろ撮らせてもらいました。ときには彼自身がカメラマンになって他の選手の撮影をしてくれることもありましたね。オンコートの姿は、特に今回だとポイントガードやキャプテンとして注目されてきた選手なので、それ以外のシーンを届けられたことは良かったと思います」

代表選手のギャップが満載

　ギャップという面では、オフコートでは独特のやわらかな雰囲気でマイペースさを発揮する比江島慎の、“剛”の部分に迫ったインタビューも印象的なシーンだ。

「ファンの方々からも独特の柔らかな雰囲気で知られている比江島選手ですが、試合前日の7月17日には、練習後にロッカールームからバスに乗るまでの間を利用してフランス戦へ向けての意気込みを聞きました。そこで『比江島ステップで点を取ります』と公言し、さらに『明日はやります！　個人じゃダメ、チーム全員でやろう』というような力強い言葉を発していたことも非常に印象的でした」

　献身的で泥臭いプレーでトレーニングもストイック、その一方で、『INSIDE AKATSUKI』では自ら楽しみながら、要所でコメント力を見せ存在感を発揮しているのがベンドラメ礼生だ。動画を見て「ファンになった」という声も多い。そのほか、張本の持ち前の明るさや、シェーファーの笑顔、B.LEAGUE 2020-21シーズンMVPの金丸晃輔が決めたビッグショットに関する自身のコメントなど、様々なシーンにおいて視聴者からの好意的な反応が際立っていた。

　チームに帯同し、撮影するなかで新出氏が最も印象的だったのが、男子日本代表を率いるフリオ・ラマスHCの姿勢だという。

「これまでもずっと感じていたことですが、ラマスさんは本当にリーダーとしての責任や覚悟を持っているヘッドコーチです。いつも選手やコーチ、スタッフらと積極的にコミュニケーションを取ろうとされています。試合前も必ずベンチに座っている選手まですべてハイタッチやグータッチを行いますし、常にチームを考えることを心掛けていますね」

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