日本代表の父親的存在というラマスHCには、新出氏が「いい瞬間でした」という、こんなエピソードもある。

「実は合宿のある期間、施設のジャグジーを利用していたんですが、選手たちに使わせてあげたいという思いから、ラマスHC自身は入りたいという気持ちを封印し、ずっと入るのを遠慮していたんです。ただ、ついにしびれを切らしたのかついにジャグジーに。その様子も『INSIDE AKATSUKI』でアップしています。ちょうど同じタイミングで渡邊雄太選手もジャグジーに入りに来ていて選手といろいろ話をしていたようです」

ラマスHCと渡辺雄太がジャグジーで語り合ったという、まさしく秘蔵シーンがこちら

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　さらに、12人の選考に入ることができなかった選手の分まで責任もってコートに立つということを、常に言葉にし続けていた渡邊雄太の姿も印象的だったという。それは自分への言葉であり、キャプテンとしてチーム全体にも浸透させようとしていたのだと新出氏は言う。

キャプテン渡邊雄太が見せた覚悟

「このシーンだけでなく、メディア対応や沖縄アリーナへの感謝メッセージ動画などでも、一貫してそのような姿勢をみせてくれました。尊敬すべきキャプテンです。また、この企画の主旨をとてもポジティブに理解し、日本バスケットボール界を盛り上げるために視聴者を意識したアクションなどをキャプテン自ら日々心掛けてくれていたことが、私にとってもファンにとっても嬉しいことでした」

　実はこの『INSIDE AKATSUKI』は女子や3×3の代表チームでも展開中だ。女子は長くチームを支えているチームマネージャーが撮影を担当。「明るい選手が多くて、楽しく振舞ってくれる」という。

「男子代表チームでは渡邊雄太選手が『これ、INSIDE AKATSUKIで使ってください』とコメントしてくれたり、アクションをしてくれたり、どのカテゴリーの選手も企画の趣旨を理解してくれていて協力的です」

　新出氏は、これらの動画で選手が視聴者にもっとフォーカスされるようになり、チームや選手をもっと応援するきっかけになればと願う。特にオリンピック期間中も更新が続く女子代表は、27日のフランス戦後の選手たちの表情を見ることができて、次戦以降も応援したくなる要素がいっぱいだという。

「選手はずっと張りつめているわけにはいかないし、もちろん選手も人間なので緩いところを時折見せます。ただ、選手たちがオフシーンをどんなに見せていても、その根本にあるのは、バスケットボールに対するブレない想いです。私も伝える役割として、選手の想いをしっかりと引き出さなければと取り組んできました。膨大な撮影時間のほんの一部をまとめたコンテンツですけど、そこから選手の価値が高まり、見ている人にもっと応援したいと思ってもらえるとうれしいですね」

『JBA 公式YouTube”INSIDE AKATSUKI"』はこちらから