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“優勝チームに名捕手あり” 阪神・梅野隆太郎は何が進化した? 矢野監督に通ずる「自分が打ったことよりも」の精神

posted2021/07/27 11:02

 
“優勝チームに名捕手あり” 阪神・梅野隆太郎は何が進化した? 矢野監督に通ずる「自分が打ったことよりも」の精神<Number Web> photograph by KYODO

ホームランを放ち、「U2」ポーズでベンチに戻る梅野隆太郎。今季は正捕手として82試合で先発マスクをかぶる

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豊島和男

豊島和男Kazuo Toyoshima

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 ついに東京五輪が開幕した。コロナ禍でスタートした「平和の祭典」が無事に閉幕することを祈るばかりだが、世の中が五輪モードに突入した一方で、関西では、ある余韻がまだ残っていた。

 プロ野球は前半戦が終了。パ・リーグはオリックスが2014年年以来7年ぶり、セ・リーグは阪神が2008年以来13年ぶりの首位ターンが確定した。オリックスは96年を最後に、阪神は05年を最後にリーグ優勝から遠ざかっている。前半戦のプロ野球界を盛り上げた両球団の快進撃を象徴するように、関西では珍しい番組が放送されていたことをご存じだろうか。

 セ2位の巨人に対して7ゲーム差を付けていた6月29日の阪神vs巨人戦(甲子園)の試合前、ABCテレビが『虎バンスペシャル #あかん阪神優勝してまう』と題した特別番組を放送した。NHK大阪では、オールスターゲーム第2戦が開催された7月17日に『全力応援!阪神・オリックス ~めざせ夢の“日本シリーズ関西対決”~』と銘打った特集番組を放送。ともに関西ローカルの特番に注目が集まった。

 それ以外にも関西のローカル局では、“歓喜の秋”を見据えた番組を続々と放送。何とも関西らしい盛り上がりぶりが、ほほえましく感じる事象だった。

佐藤輝ら新戦力の奮闘の影に

 各局が特番を編成した理由を裏付けるように今季の阪神は開幕から見事な勝ちっぷりを展開している。前半戦の84試合を消化して、48勝33敗3分けで勝率は.593、貯金15。セ2位の巨人とは2ゲーム差に縮まりながらも、首位を死守した。

 若返ったチームは入団1年目から主力として活躍する佐藤輝明、中野拓夢ら新人に加えて外国人選手などの躍進も好調の要因だった。だが、新戦力たちの奮闘に話題が集まる陰で、チームを支える司令塔の存在を忘れてはならない。

 それは今季で入団8年目を迎えた梅野隆太郎だ。

【次ページ】 大学日本代表では「主将・4番」

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