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大谷翔平の活躍を確信していた? レアードが明かした渡米前の秘話…大谷に「やるべきだ。二刀流は出来るよ」と語ったワケ 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/07/26 11:02

大谷翔平の活躍を確信していた? レアードが明かした渡米前の秘話…大谷に「やるべきだ。二刀流は出来るよ」と語ったワケ<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

2016年クライマックス・シリーズで、ホームランを放ったレアードを迎える大谷翔平

「彼の一番の凄さはルーティンを崩さないことだと思う。先発をしても打者としてスタメンに出場しても、その両方で毎日、必ずルーティンを守って一日行動をしていた。毎日、入念に同じことを繰り返して準備をしていた。簡単にルーティンとか、準備が大事と人は言うけど簡単な事ではない。時には『今日はもういいかあ』と妥協してしまうことが必ずある。でも彼は違った。コツコツと毎日、同じことを繰り返していた。それも人とは違う二刀流に挑戦しながらも毎日、同じリズムで過ごすのは凄いことだと思う」

 日本一になった16年シーズンで一番思い出深いのは、リーグ優勝を決めた9月28日のライオンズ戦だ。優勝がかかった試合は歴史的な一戦となった。

 ライオンズは菊池雄星、そしてファイターズは大谷翔平が先発と、花巻東の先輩・後輩対決に。この試合は4回にレアードが放った左中間への本塁打で決まっている。2ボール、1ストライクからの4球目、菊池のスライダーを狙い撃ちにした。そして大谷は9回1安打15奪三振の完封勝利。結果は1-0。大谷は胴上げ投手になった。レアードにとって忘れられない試合の1つだという。

「優勝が決まる試合で大谷と菊池の投げ合い。そしてボクがホームランを打って試合が決まった。大谷は完封。最高の一日だったね」

大谷が姿を現して空気が一変した

 カープとの日本シリーズでも思い出深いシーンがある。ファイターズ王手で迎えた第6戦(マツダスタジアム)。同点で迎えた8回2死満塁。打席に4番・中田翔の場面で、第7戦の先発に備えてベンチにいた大谷がネクストバッターズサークルに姿を現した。

 その瞬間、スタジアムがざわつきはじめた。これまでの空気が一変すると、相手投手の動揺を感じ取った中田が押し出し四球を選び、勝ち越し。結局、大谷が打席に入ることはなかったが、そのまま投手のアンソニー・バースが打席に入り、適時打を放った。

 この異様な雰囲気の中、続いて打席に向かったのがレアードだった。

「大谷がベンチを出てきたときにスタンドが沸いているのは分かったよ。特別な空気を肌で感じた。でも自分はすぐに打席が回ってくる。自分の打撃に集中した」

【次ページ】 日本一を決定づける一発

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