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《6場所出場停止》大関・朝乃山の処分は重すぎ? 能町みね子と相撲担当記者が徹底検証
posted2021/07/10 17:01
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph by
KYODO
好角家として知られるコラムニストの能町みね子氏と、大相撲取材の現場を熟知する「日刊スポーツ新聞社スポーツ部デスク」の佐々木一郎氏の両氏に、それぞれの立場から忌憚ない意見を交わしてもらった(全3回の1回目/#2、#3へ)。[司会・構成=佐藤祥子]
「重いんですが、やむを得ない」
佐藤 まずは今回の朝乃山の処分について、おふたりはどんな思いを持たれましたか?
佐々木 コンプライアンス委員会がまとめた聞き取り調査の「事実の概要」と、それを元にして理事会が決定した処分をまとめて文書にされたものが、各報道機関に配られたんです。これを読み、さらに僕が取材したなかでいうと、やはり今回の「6場所出場停止・減俸」という処分には根拠があるんだと思えたんですね。それを踏まえて僕の感想を一言でいうと、「哀しくて重い」。ただ、これは朝乃山本人、相撲協会、ファンもみんなで受け止めなければいけない重さなのかな、というのが今の率直な気持ちなんです。重いんですが、やむを得ない――この言葉が適切かどうかはわかりませんが。もう受け止めなければしょうがない。「哀しい」というのは、お相撲さんを応援する立場、大相撲を好きな立場としてみれば、「こういうことがあったこと自体が哀しい」ということなんですよね……。
佐藤 なるほど。この3枚半に及ぶ処分理由の文書そのままを、読者や視聴者に届けるのはなかなか難しいとも思いますけれど、目を通すと、確かに私も「これは相当の処分を受けてもしょうがないのか」と納得してしまうところがありました。この文書については、またのちほど説明するとして、能町さんの感想はいかがですか?
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能町 「重過ぎる」の一言ですね。「最大でも4場所くらいかな?」と勝手に想像していましたが、「それでも重いよな」と思っていましたから。阿炎の時点でも私は「重過ぎる」とずっと言い続けていたんですね(※2020年8月に、接待を伴う飲食店に通った等、相撲協会の定めたガイドライン違反により出場停止3場所・50%の減俸5カ月)。