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稲葉監督が侍ジャパンを“オールアマ”で選んだら? 秋のドラフト候補もいる要注目の24名を独自選考【野茂や古田もオリンピアン】
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph byKYODO
posted2021/06/28 11:02
かつてはアマチュア選手にとって最高の舞台と呼ばれていた五輪。現在活躍する社会人、大学生から24名を選んでみた
《捕手》
木南了(日本通運・29歳)
辻野雄大(Honda・28歳)
捕手は社会人を代表する2人を選出。ともに大舞台での経験も豊富で、投手の良さを引き出すリード、安定したキャッチング、ブロッキング、スローイングなど全てが高レベルだ。辻野は強力打線のHondaでクリーンアップを任されることもある打撃も持ち味で、一方の木南も下位を打つことが多いがスタンドまで放り込むパンチ力を備えている。
第3捕手は外野手で選んでいる猪田和希(JFE東日本・22歳)が務めることになるだろう。
野手はバランス重視、来年のドラフト候補も
《内野手》
小豆澤誠(ENEOS・26歳)
平山快(JFE東日本・25歳)
中川智裕(セガサミー・24歳)
和田佳大(トヨタ自動車・24歳)
野口智哉(関西大・4年)
山田健太(立教大・3年)
《外野手》
前野幹博(ヤマハ・26歳)
上西嵐満(JFE西日本・24歳)
藤井健平(NTT西日本・24歳)
猪田和希(JFE東日本・22歳)
矢澤宏太(日本体育大・3年)
捕手以外の野手はリードオフマンタイプと強打者タイプをバランスよく揃え、更に複数のポジションを守れるという点も重視して選んだ。
中軸を任せたいのが中川、平山、前野の3人。中川は飛ばす力に加えて今年は確実性もアップし、中軸らしくなった。平山も確実性と長打力を兼ね備えており、高校、大学、社会人と常に強豪で4番を任されてきた経験も光る。前野はPL学園からヤマハに進んで8年目となるが、その打撃は年々凄みを増している印象だ。
さらに元々捕手で今年打撃が大きく開花した猪田、大学球界を代表する強打のショートである野口も長打が期待できる。
チャンスメーカーとして期待したいのが藤井と上西の二人。ともに抜群の脚力を誇り、広角に打ち分ける打撃の巧さも光る。外野の守備範囲の広さと強肩でも目立つ存在で、この2人が右中間を組めばかなりの長打を防ぐことができるだろう。
小豆澤と和田は内野の守備名人。ともに二遊間どちらも高いレベルで守ることができ、打撃のしぶとさと脚力でも目立つ。
大学3年生で選出した山田と矢澤も来年の有力なドラフト候補となる存在。山田は貴重な右の強打者タイプでショート以外の内野を守ることができる。矢澤は投手としても140キロ台後半のスピードを誇る大学球界では珍しい二刀流選手で、パンチ力抜群のバッティングと外野の守備は大きな魅力だ。