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王者ソフトバンクが12球団“最下位”の意外な数字…なぜホークスから若手エース候補が出てこないのか?
posted2021/05/19 17:06
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
KYODO
見比べてみると一目瞭然。やはりというべきか、ソフトバンクが12球団最少だった。
いきなり結論から入ってしまい申し訳ない。今回はどうしてもソフトバンクの投手事情で気になったことがあり、とある観点から調べてみたのだ。
今季のプロ野球は全体的に見て、若くてフレッシュな先発投手の好投が非常に目立っている。
5月17日時点でのパ・リーグの防御率1位は宮城大弥(19歳・オリックス2年目)の1.45。最多勝利は楽天ルーキー左腕の早川隆久(22歳)の5勝だ。
一方のセ・リーグは防御率ランキングで柳裕也(27歳・中日5年目)が1.83でトップに立つも、森下暢仁(23歳・広島2年目)が1.84、高橋優貴(24歳・巨人3年目)が1.89と肉薄している。巨人の高橋は5勝で勝ち星の1位タイにも立っている。
また、16日のZOZOマリンスタジアムではロッテ2年目の佐々木朗希(19歳)がついにプロ一軍デビューを果たした。先発して5回4失点(自責2)。もちろん課題もあったが、107球を費やしても先発責任回数を全うした。以前には物足りなかった逞しさが身についた証のように映った。
「5人だけ」ソフトバンクが12球団で最下位
しかし、ソフトバンクを鑑みると、こと近年は先発投手の新星にお目にかかることが極めて少ない。
どうして、タカの未来を担うエース候補は育っていないのか。
ふと、そのような考えに至り、12球団の過去5年以内(16年以降)のドラフト入団選手で、一軍先発経験のある投手が何人いるのかを多い順番に並べてみた(現在もドラフト入団したチームに在籍している選手のみ/太字は通算10先発以上/★は新人)。