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大谷翔平“日本人最速10号”に球団公式すら「待って、昨日投げてたよね…?」 松井秀喜も語っていた“遠くに飛ばす才能”の特別さとは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2021/05/07 17:05
日本人メジャーリーガーとして最速となる10号本塁打を放った大谷翔平
「今の相手と今後10年、20年、ずっと対戦していくのなら、このバッターを倒すために必死になるとか、このピッチャーを打ち崩そうとか思うのかもしれませんが、メンツも時代も変わりますし、若い世代が入ってくれば対戦相手もどんどん変わる。だから、思い通りに投げられなかったボールで抑えたことをオッケーにしちゃったら、成長するチャンスを失うことになるし、もったいないじゃないですか」
とてつもないスピード感で課題を消化し、成長するのだから誰もが驚くのだが……この言葉をメジャーの世界で実現しているからこそ、大谷のスケール感は特大なのである。
二刀流を目指した同僚が語った「無駄の無さ」
<名言2>
大谷は無駄な時間が無いよね。
(ジャレッド・ウォルシュ/NumberWeb 2019年9月14日配信)
◇解説◇
2019年、ロサンゼルス・エンゼルスのロッカールームには大谷と同じく「二刀流」に挑戦している選手がいた。それがウォルシュだ。
「空いた時間を見つけてはミラールームに行き、スイングを確認している。試合前も試合後も映像の確認を欠かさない。データ表を見ながら分析する姿もよく見る。彼は野球を研究しているよ。そんな彼がいたから僕も二刀流を認めてもらえている」
これほどまで大谷の行動について、じっくりと観察していたそうだ。
ウォルシュは2020シーズン、野手に専念することになったものの、打率.293、9本塁打、26打点をマーク。60試合制で行われたことを踏まえれば立派な成績と言えるだろう。そして今季も6日時点で打率.330、6本塁打、22打点。6日のレイズ戦でも4番ファーストを任されるなど、首脳陣の期待も高いとみられる。
西地区最下位に沈むエンゼルスが勝ち星を積み上げるためには、逆転負けを食らったリリーフ陣の整備は大前提だが――大谷、メジャー最強打者トラウト、ウォルシュの3人の並びは、今後さらなる破壊力を見せつけてくれるだろう。