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高校時代は同性の恋人が「大問題になってしまった」…ラグビー・村上愛梨が“同性婚の自由”を訴え続ける理由
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHaruka Sato
posted2021/05/09 11:02
東京・新宿区の「プライドハウス東京レガシー」でインタビューに応じた村上
「大問題になってしまった。辛い過去です」
「気持ち悪い、という反応もあったし、お付き合いが受け入れられないというチームメイトもいて、大問題になってしまった。当時はそれ(同性愛)を否定して、自分の性的指向も抑え込んでいたんですけど。辛い過去ですね。それでもバスケは続けていけた。人間関係でいろいろあっても、スポーツが支えてくれた」
バスケットボールに打ち込んだ村上は江戸川大を経て、東日本地域リーグの秋田銀行で3年間プレー。ところが突然、ラグビーと運命的な出会いを果たした。2014年、観戦した男子のトップイーストリーグ、秋田ノーザンブレッツ対三菱重工相模原の試合を見て衝撃を受けたという。
「体と体が当たる音を聞いて鳥肌が立って、興奮しすぎて鼻血が出ました(笑)。この中に入りたい、ラグビーがやりたいって。親の反対も押し切って、自分で調べてホームページを見てチームに足を運び、監督と話をして、その日のうちに入ることにしました」
26歳で競技転向、日本代表入り
2015年、26歳にして競技転向し、日本ラグビー協会の女子7人制種目転向者向けトライアウトに合格。現チームに入団後の19年には、15人制の日本代表に入り、豪州遠征にも参加した。ポジションはプロップ、NO8、ロックとこなす。
「自分の良さであるボールキャリーでどこまでアピールできるか。タックルは下手くそなんですけど、それもカバーして。あとは背が高い方なので、ラインアウトで誰よりも高く上げようとか、そういうところを意識して練習してきました」