しかし、2部仕様の戦い方をしながら、1部昇格後を見据えたチーム作りをしていくことは簡単ではない。50年以上1度も2部に落ちたことがなかった古豪ハンブルガーSVは、2部降格後なかなか再昇格できず、すでに3季目を戦っている。

　原口元気と室屋成がプレーするハノーファーも苦しんでいるし、1部優勝歴がある3部カイザースラウテルンは4部降格の危機に瀕しており、かつて大迫勇也も所属していた1860ミュンヘンは最近ようやく3部まで這い上がってきた。

　気をつけなければ、シャルケだって同じような道を辿ってしまう危険性はある。

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　トポルツィセックは「大事なのはクラブの基盤を安定させること。2部リーグで簡単に戦えるなんてことはない。1年後にすぐ昇格できるとは思っていない」と語る。

　確かに、そうかもしれない。それでも、茨の道は1部へと続いていてほしい。

「ここのスタジアム、戦う選手好きだからね」

　内田がいつも語っていた。

「勝てない時期もあるけどさ、ここ以上のスタジアムはないと思っているからね、俺は」

「ここのスタジアム、戦う選手好きだからね」

「技術うんぬんじゃなくて大事なのは球際。そのことをファンがわからせてくれる」

『キッカー』誌のトニ・リエト記者は「降格を一時代の終わりと見るのではなく、新しい時代の始まりと受け止められるかが大事なのだろう」と話していた。

　うまくいかないことはある。負けがこむこともある。しかし、どんなときも戦う姿勢を貫くことはできる。ユニホームを泥だらけにして戦っていた内田たちのように。

　そうすれば、シャルケファンはその背中をずっと支えてくれるはずだ。