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内田篤人「戦う選手好きだからね」の言葉を思い出す… 2部降格シャルケ、負債額2億ユーロ超からの復活はなるか
posted2021/05/03 17:01
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
Getty Images
どんなクラブでも、うまくいかないときはある。
歯車がかみ合わず、本調子を出せず、期待していた順位で終われない。そうした1年は必ずある。だとしても、今季のシャルケほど何もかもうまくいかず沈黙し続けたチームは、ブンデスリーガの歴史を振り返ってもそうはいない。
第30節ビーレフェルト戦を0-1で落としたシャルケは、早々に2部リーグ降格が確定。31年ぶりの屈辱の降格となったが、戦績を見ると誰もが納得せざるをえない。
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2勝7分21敗、勝ち点はわずかに13で断トツの最下位。同じく降格圏の17位ヘルタ・ベルリンの勝ち点は26。30試合を終えた時点で17位のチームと勝ち点差が倍以上開いた最下位は、ブンデスリーガ史上初のことらしい。
得点はリーグ最少(18)で失点(76)は最多。失点数は、ワースト2位のケルンよりも20点も多いのだから相当と言える。
残り4試合。このまま勝ち点を伸ばせないままシーズンを終えると、勝利=勝ち点3の制度が導入された1995-96シーズン以降で最低勝ち点を記録したチームとして、その名を歴史に刻むことになってしまう(これまでの記録は、2004-05シーズンのフライブルクで勝ち点は18)。
転落劇の前兆は昨季から存在した
それにしても、なぜシャルケが?
ブンデスリーガ優勝7回、ドイツカップ優勝5回を誇り、1997年にはELの前身であるUEFAカップでも優勝を飾っている。
内田篤人が在籍した2010-11シーズンにはCLでベスト4に残り、翌11-12シーズンはELで8強進出。ラウール、フンテラール、ファルファンなど、スター選手が数多く在籍したチームとしても知られている。
2010-11シーズンにはドイツカップを制し、17-18シーズンにはブンデスリーガ2位でフィニッシュするなど、ドイツに止まらずヨーロッパにおいても確かな地位を築いていたクラブだというのに。
とはいえ、転落劇の前兆は昨季から存在した。