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中継ぎエースがなぜ先発転向を直訴? 西武・平井克典(29)の覚悟とは…「若手の頑張りを守ってあげなきゃいけない」
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph bySankei Shimbun
posted2021/04/27 06:00
今季から先発に転向した西武・平井克典。25日は今季初黒星を喫したが、ここまで3勝を挙げてチームを牽引している
4月25日には今シーズン1敗目を喫してしまったが、まだまだシーズンは続く。長いシーズンの中では今シーズンに得た先発投手としての経験とは別に、中継ぎのエースとして数々のピンチを切り抜けてきた平井の実績が生きるときが来るはずだ。
「栗山(巧)さんが故障から帰ってきましたけど、まだ山川(穂高)、外崎(修汰)といった主力のバッターがいません。そんな中で『だから負けたんだ』と言われるのは、残っている選手にとっていちばん嫌なので……。今、チームは苦しいですけど、若い子たちは頑張ってくれていますし、その頑張りに対して、僕らもその頑張りを守ってあげなきゃいけないという気持ちが強いです。まずは自分の仕事をしっかり果たすこと。野手が守りやすいリズムだったりテンポだったりを意識したい。そういった積み重ねが、攻撃のリズムにもつながると思いますから」
20代前半の先発投手が多いライオンズにあって29歳の平井は年齢もキャリアも中堅の域に入る。ここまで培った経験を生かし、その強気のピッチングスタイル同様に、グイグイと若い投手陣をけん引してくれるに違いない。