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J1連続無失点記録で歴代1位は名古屋、5位は鳥栖… 2~4位はどのチーム?【マッシモ監督の“堅守実績”もすごい】
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2021/04/17 11:02
グランパスとサガンの“堅守対決”は、どちらの攻撃陣が守備陣を出し抜くかにも注目だ
第1節:〇2-1福岡、第2節〇1-0札幌、第3節〇1-0柏、第4節〇1-0神戸
第5節:〇3-0横浜FC、第6節:〇1-0鹿島、第7節:△0-0FC東京
第8節:△0-0湘南、第9節:〇3-0大分、第10節:〇1-0広島
広島戦は今季5度目の「ウノゼロ(1-0)勝利」だった。しかし、これだけゼロが多いとやはり壮観である。ちなみに福岡戦の1失点はオウンゴール。つまり今季はまだ「相手選手に1度もゴールを決められていない」でのある。
この堅守ぶり、やはりフィッカデンティ監督の存在が大きいのだろう。Jリーグではあまたの素晴らしい外国人監督がチームを強化してきたが、カルチョの国から来た指揮官は、数字の上でもキッチリと守備を整備していることが分かる。
マッシモ監督が率いたチームの歴代失点数は……
以下、フィッカデンティ監督が率いたJクラブでの失点数だ。カッコ内はリーグ内における失点数の少なさである(途中就任・解任は除く)。
<FC東京>
2014年:33失点(5位タイ)
2015年:33失点(3位)
<鳥栖>
2016年:37失点(4位)
2017年:44失点(10位)
2018年:31失点(※第29節後に解任)
<名古屋>
2019年:10失点(※途中就任で8試合)
2020年:28失点(1位)
2021年:1失点(※10試合終了時点)
昨シーズンの年間最少失点はもちろん、“マッシモ・トーキョー”の2年間もリーグ1試合平均失点が1点を下回っている。2016年鳥栖の失点数も立派だ。
そして鳥栖の監督を解任された2018年も失点数はかさんでいない。それを踏まえると……数字の上でも守備組織の構築がキッチリしているのがよくわかる。
そこに武藤嘉紀、鎌田大地、相馬らアタッカーの特性を生かして得点を奪う。イタリアらしいというか、効率的な勝ち点の稼ぎ方をよく知っているということだろう。
J1連続時間無失点、2~5位はどのクラブ?
さてこんなマッシモ監督と名古屋が更新した連続無失点記録、偉大な先達はどのチームだったのか。歴代2位から5位、そして当時のチーム状況を簡単に振り返ってみよう。