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桜花賞優勝のソダシに吉田隼人「もう少し距離が延びても…」 オークスの2400mをこなして“無敗の2冠牝馬”なるか
posted2021/04/12 17:04
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Photostud
4月11日に行われた桜花賞(GI、阪神競馬場、芝1600メートル)を制したのはソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)だった。
牝馬限定のクラシック第一弾に、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)以来の出走となった白毛馬ソダシ。デビュー以来コンビを組んで来た吉田隼人騎手は中間、次のように語っていた。
「白毛という事で話題になるのに、負け知らずで来ているので間違いなく注目を浴びますよね。正直、プレッシャーを感じます」
「正直、ダート馬だと思っていた」
同馬がデビューしたのは昨年7月の函館競馬場。デビュー前の調教から騎乗していた吉田隼騎手は「正直、ダート馬だと思っていた」と言う。それは単に乗り味だけの問題ではなく、血統的な背景、それも自らその感触を知っているからこそ感じていたのだと言う。
「母のブチコのきょうだいであるユキチャンやシロクン、マーブルケーキらにも乗っていました。皆、ダートの方が良い馬だったので、ソダシも同じ感じかと思っていました」
管理する須貝尚介調教師に「洋芝なら……」と函館競馬場でのデビューを勧められた時もまだ半信半疑だったと言う。しかし、同時に「全くダメとは思っていなかった」という部分を次のように語った。
「2歳の早い時期でしたけど、結構しっかりしていました。そういう意味で『勝ち負けになるかな?』とは思いました」
だがもう一つ、気になる点があった。調教を重ね、精神的にも少しピリピリしてくると、ゲート難を見せ始めた。実際「ゲート試験に3回くらい落ちた」(吉田隼騎手)と言う。思えば母のブチコも現役時代、ゲートに問題のあった馬。突進して外傷を負い除外になった事もあるし、最後もゲートが原因で引退を早める事になった。