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村上宗隆に続く“清宮幸太郎の外れドラ1”覚醒か? ロッテ安田尚憲がクラッチヒッターに進化中【週刊セパ記録】
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2021/04/13 06:00
通算成績は9本塁打、75打点、打率.212の安田尚憲だが、将棋が趣味とのこと。“読みの深い”打撃を見せてほしい
清宮、村上、安田の通算成績を比べてみると
★今週の“ぴかイチ” ロッテ安田尚憲、指揮官の期待に応えるか★
2017年のドラフトでは、4人の高校生スラッガーがドラフト1位で指名された。
早実の清宮幸太郎はロッテ、ヤクルト、日本ハム、巨人、楽天、阪神、ソフトバンクが1位指名し、抽選で日本ハムが指名権を引き当てた。
履正社の安田尚憲は、清宮の指名に敗れたロッテ、阪神、ソフトバンクが指名して、ロッテが引き当てた。九州学院の村上宗隆は、同じく清宮の指名に敗れたヤクルト、巨人、楽天が指名してヤクルトが引き当てた(なお広陵の中村奨成は広島、中日が指名して広島が引き当てた)。
つまり安田と村上は清宮の「外れ1位」だったのだ。
それから4シーズン目、3人の成績は残酷なまでに差がついている。2021年4月12日時点の記録だ。
清宮幸太郎
230試636打126安21本73点 率.198
安田尚憲
145試500打106安9本75点 率.212
村上宗隆
283試992打262安70本196点 率.264
3人の中では最も地味な存在だった村上だが、2019年は36本塁打96打点で文句なしの新人王、2020年は最高出塁率のタイトルを獲得し、ベストナインに選ばれた。今や押しも押されもせぬ4番打者だ。清宮は一軍で起用され続けたが、結果が出ず今季は二軍スタートとなった。
そして安田は、昨年、井口資仁監督に抜擢され、4番で起用され続けた。しかし4番での打撃成績は以下の通りだった。
87試313打73安4本44点 率.233
昨年の村上が4番でフル出場し、
120試424打130安28本86点 率.307
を記録したのと比べても、大きく見劣りする。
しかし井口監督は今季も安田を4番で起用し続けている。今季の成績だ。
15試54打11安2本14点 率.204
打率は2割そこそこだが、14打点はリーグ1位。10四球を選んでいる。