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前田健太&ダルビッシュ有は“非情の交代”か? “開幕投手”の難しさと見事だった「2003年の野茂英雄」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2021/04/05 18:10

前田健太&ダルビッシュ有は“非情の交代”か?  “開幕投手”の難しさと見事だった「2003年の野茂英雄」<Number Web> photograph by Getty Images

自身初のメジャー開幕投手を務めた前田健太と2度目のダルビッシュ。ともに開幕初勝利を掴むことはできなかった

 勝利投手に輝いたのは、野茂が00年と03年の2勝、黒田が1勝、田中が1勝。今年を含め延べ12人で4勝という結果だ。その中で目を見張るのは03年の野茂。敵地でのダイヤモンドバックス戦で9回を4安打7三振のシャットアウト勝利。球数は103。2度目の開幕投手で成し遂げたメジャー9年目の集大成。見事としか言いようがない。

 過去の実績やチームへの貢献と現時点での実力を加味され指名されるのが開幕投手。そこは日米同じだが、何かと制限が多いメジャーリーグで結果を出すのは容易ではない。

投手にとって、開幕投手は特別なもの

 今回、初の大役を務めた前田は言った。

「メジャーリーグの開幕はいつもベンチで見たり応援する立場だった。自分が開幕の日に投げることができて素晴らしい時間だった。この経験を生かし次の機会にチームを勝たせられるようなピッチャーになって、また開幕投手を目指したい」

 開幕戦を1/162と割り切る考え方もある。それでも投手にとって、開幕投手は特別なもの。経験した者しか得られない最高の財産がそこにはある。開幕投手の名誉とはそういうものだと思う。

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