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戸塚優斗がスノーボードW杯V3達成 「弱かったことを実感できた」平昌五輪での“転倒”を糧に快進撃

posted2021/03/28 11:00

 
戸塚優斗がスノーボードW杯V3達成 「弱かったことを実感できた」平昌五輪での“転倒”を糧に快進撃<Number Web> photograph by AFLO

コロラド州アスペンで行なわれたワールドカップ最終戦で優勝し、リラックスした表情を見せる戸塚

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 3月21日、アメリカ・アスペンで行なわれたスノーボードのワールドカップ最終戦。戸塚優斗が男子ハーフパイプで優勝し、2季ぶり自身3度目となる種目別の総合優勝にも輝いた。この大会には、平昌五輪金メダリストのショーン・ホワイト(アメリカ)も参戦。3年ぶりの国際スキー連盟公認の大会出場となったホワイトは4位にとどまった。

 今シーズン、戸塚はワールドカップに限らず、多くの大会で実績を残してきた。

 ワールドカップ最終戦の約1週間前には、同じくアスペンで開催された世界選手権で優勝。3連覇中のスコッティ・ジェームズ(オーストラリア)に大差をつけての勝利と内容も充実していた。

 今年1月に行なわれたXゲームでも初優勝。まさに快進撃のシーズンとなった。

 いずれの大会でも、縦に2回転、横に4回転する最高難度の「ダブルコーク1440」を成功させるなど、難度の高い技の精度が光った。

「強くなったなと思います」

 3月14日、世界選手権で初優勝を遂げた際、このように手ごたえを語っている。

 快進撃を続ける根底には、平昌五輪での悔いがある。

 戸塚は2017-2018シーズン、ワールドカップに初めて参戦した。高校1年生のときだ。

 初戦でいきなり優勝を果たすと続く2大会でも表彰台に上がるなど好成績を残し、脚光を浴びた。

 戸塚も手ごたえを言葉にしていた。第4戦ではダブルコーク1440を大会で初めて成功させて、優勝したホワイト、2位ジェームズに続く3位となった。第一人者たちとそろって表彰台に上がることができたことに、「自信になります」と語り、オリンピックへの出場が決まれば「(ホワイトを)抜かしたいです」と抱負を口にした。

 その後、すでに代表に内定していた平野歩夢に続き、平昌五輪代表に選出。目指していた場所を現実のものとした。

 だが初めての大舞台では辛酸をなめた。

【次ページ】 コロナ禍にもブレなかった精神力

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