ゴルフPRESSBACK NUMBER
開幕戦を諸見里しのぶが“解説” 逆転V小祝さくらの「有言実行」と渋野日向子の男子プロからの“学び”とは
posted2021/03/10 06:00
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Atsushi Tomura/Getty Images
昨シーズンのトーナメントはすべて無観客での開催だったこともあり、ギャラリーの前でプレーできた今季の開幕戦は、私にとっても、選手たちにとってもすごく幸せな大会となりました。
来場者は1日1000人という制限はあったものの、4日間で述べ3423人。渋野日向子プロが「自分に対してではなく同じ組の選手に対する拍手でさえもうれしかった。小さな声で『ナイスバーディー』だったり、『がんばれ』だったり、しみじみしました」と話していたように、どの選手も口をそろえていたのが、その「声援」が力になったということです。
その効果は結果を見ればすぐにわかります。最終日には、14番ホールから首位が目まぐるしく変わり、勝負どころでのスーパーショットやパットなど、素晴らしい優勝争いが展開されました。また、4日間大会では過去最多となる4つのホールインワンも話題なりましたね。イーグルを叩き出す選手が多かったのも印象的でした。
もちろん、それは各選手の技術レベルの向上が大きな要因ですが、そんな白熱した試合が展開できたのはギャラリーの皆さんが作り出す雰囲気のおかげ。良いショットを打てば、拍手が起こり、ミスをしたときは選手と同じように「あー」と悔しがってくれる。プロとしてこれ以上嬉しいことはありません。選手みんなが「応援の力」を改めて感じた開幕戦になったのではないでしょうか。
22歳小祝さくらは“強い”ゴルファー
ツアー3勝目を逆転優勝で飾った小祝さくらプロとは初日、2日目と同組でプレーしました。彼女は本当に“強い”ゴルファーですね。特に2打差3位タイから出た最終日は午前中に強い雨が降り、途中から風向きも南風から北風に変わったりと、これまでの3日間に比べて難しい条件だったはず。それでもしっかりスコアを作る、そして耐えるゴルフが出来たことはとても素晴らしい。