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星野仙一「悪いイメージができた以上、新天地に」、江川卓「そう興奮しないでください」…トレードが騒ぎになった日
posted2021/03/04 11:00
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hideki Sugiyama
雑誌「Sports Graphic Number」と「Number Web」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回はプロ野球のトレードにまつわる4つの印象的な言葉です。
<名言1>
悪いイメージができた以上、新天地に出してあげるほうが本人のためだ。
(星野仙一/572号 2003年3月20日)
◇解説◇
2002年に阪神の監督に就任した星野は、トレードやFAをフル活用して、チームの顔ぶれを大胆に入れ替えた。
阪神の期待の星だった坪井智哉も放出されたひとり。
野村克也監督時代に出番が減り、星野が監督に就任しても怪我で1年を棒にふった。そんな「悪いイメージ」がついた坪井を日本ハムにトレードで出したのは“温情”であると星野は言いたかったのである。
実際、坪井は移籍後、水を得た魚のように活躍。チームの顔となったのだから、星野の判断は正しかったのだろう。