「お前は、絶対に良い選手になるぞ」と

「ピッチに立つと色々なアドバイスをしてくれましたし、自分のことをすごく評価してくれました。育成組織からトップに上がった時というのはいろんな困難があるのですが、よく声をかけてくれましたね。『お前は、絶対に良い選手になるぞ』とも言ってくれました」

アトレチコ・ミネイロ時代のクルピ監督©Getty Images

　その後、ジェジエウは異国の地である日本で能力を存分に示し、昨年はベストイレブンに選出された。自身の成長を見せるチャンスとなる一戦に向け、対戦を心待ちにしていると話す。

「自分を下のカテゴリーからプロに導いてくれた恩人です。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。自分がこうしてプロとしてやれているのは、彼が（トップに）引き上げてくれたから。今回のゲームはとても楽しみにしています。今回こうやって対戦できることは、自分にとっても特別な気持ちになると思います」

鬼木監督もセレッソ戦へ兜の緒を締めた

　リーグ連覇を狙うチームは今季も1試合3点を目標に掲げる。

　しかし、もっとも執着しているのは勝利だ。3点を取れなくても、それが1点でも2点でも無失点ならば勝ちは自ずと手に入る。開幕戦を終えた鬼木監督は、次戦に向けて再度、そこを強調した。

「1試合3点と言っていますが、仮にそれが達成できなくても、最後に勝つことにこだわっています。それは自分の中では外してはいけないところ。そういう勝負にこだわる姿勢は当然、持って戦いたい。もちろん、連勝も狙っていきたい」

　戦術とは勝つための手段であり、目的ではない。そこの優先順位は決して変わることはない。2度目のリーグ連覇を狙う王者は、自分たちらしく、勝つために突き進んでいく。